MUKU-DATA  京都北山杉の里

京都から若狭湾方面を走り、美山かやぶきの里へ向かう。
国道162号(周山街道)を少し車を走らせると
間もなく都会の喧騒とは別世界の木立に包まれた深い森となる。
道路わきの立木の姿は、他の地域で見る杉の佇まいとは違う。
すっと真っ直ぐに伸びて枝打ちなど良く手入れがされてあり、細い。。

これはもしや・・丸太の産地、北山かぁ・・と気づいた。
(下調べをしていない旅で美山へ向かっていたが
突如、あぁ・・ここかぁ・・っていうのは下道でのあてのない旅の良いところでもある。
道路沿いにはSNSで見かける林業をやっている方の工場も偶然にみかけ、
こんないい場所で木と向きあっているんだなぁ・・とわかった)

材木屋になりたての頃は、あれだけ磨き丸太をはじめとして
絞り丸太など多くの需要が新潟でもあったが
いつの間に姿が見えなくなってしまった。
数年前に北陸の銘木店へお邪魔した際は
当時は云十万もした天然絞り丸太が桐箱に入ったまま埃を被っていた。

玄関ポーチの柱や桁には磨き、床柱には絞り、框に面皮と・・
大工さんは競って丸太を使っていたのに・・

地域的に京都の街に近く丸太を使う数寄屋建築と共に
この辺は発展してきたのだろう。
何百年と培われ伝えられてきた技術も、今は後継者は少ないと聞く。

北山丸太・・ あれから数日経過してその事が頭の片隅から離れないでいる。
あらためて今、丸太の用途を考える良いきっかけとなる出来事だった。


京都北山丸太生産協同組合
北山丸太の種類
北山丸太ができるまで