MUKU-DATA  神代杉 腰板 t12mm 

約、平行四辺形に作られた神代杉の腰板
その台形のフレームに囲われた木目を見ると右上に動きのある杢があり
その他部分はほぼ流れるような柾目となっている。

例えば、腰板に使う為に直角で縦部分を平行にカットするとなると
右上の杢のある部分が半分以上切り落とさなければいけない事になる。
この板の要の部分でもある右上の杢目。

丸太の都合上、どこをどう見せるのか?製材する際に随分と悩んだ事だろう。。
平行四辺形で使えば、何とかこの部分の杢は活かすことが可能となるのだが・・
果たして、、
腰板を平行四辺形で貼ってもいいのだろうか?
良い悪いは基本的にはないのかと思うが、かつて腰板で斜めに貼ったところを
見たことはない。
床板であれば台形を使いながら無駄なく張られてある広縁は
どこかで見たような記憶がある。

右上の杢宇宙からの流れるような柾目
自然が作った曲線を一枚のフレームの中でアンバランスに落しこまれてある。
一般的であるなら柾目なら真っ直ぐに端正に上下通った柾目
杢ならば全体のバランスを見てフレームの中心にくるように木取りする事だろう。。
これは素材的に製材時にどうしようもなく苦肉の策で製材されたものと
思われるが、そのアンバランスさ、微妙な違和感はどこか心地良さを感じてしまう。
それはまず見ない木取り製材の為なのか・・・ 
好きなタイプの全体のバランスでもある。

腰板を直角で平行で貼らなきゃいけないというルールもない事だし
右上の杢を活かして使ってあげようかと思う。
それを見た人は何故に平行四辺形で貼ったのか?
それは、この右上の杢目を活かす為だから・・と気づいていただければ
更にそこで使われた意味合いは高まることだろう。



赤は直角を出して平行にカットする場合
(右上の肝心な杢部分をカットしなきゃいけなくなる)
白は平行四辺形で腰板や床を貼った場合のイメージ