MUKU-DATA  辛夷の赤い実  変木の香節

春先に咲く白い花、、
辛夷と白木蓮の見分けがわかるようになり、一気に力強く咲くハクモクレンより、
何となく静かに咲く辛夷の方が心惹かれ、
床柱のあのグレーの樹皮の自然な感じが白い花と重なりあい、変木の中でも好きな材の一つ。
あれ?変な形の赤い実がなってる・・と気づいたのが2~3年前で、
きっと実があると鳥が食べに来て直ぐになくなり、その姿に気づかなかったんだと思う。
先週末、赤い実が付き始め、今朝はもう数が少なくなっていた。

春先は白い花、秋には凸凹した変な形の赤い実(握り拳に似ているからその名がついたとか)
一枝、いただき木材倉庫へ活けておいた。
(ワンカップ生け花ですが・・・)

あの白い花にあの変木のグレーな自然な樹皮・・
どうも赤い歪な実が毒々しく見えてくるのだが・・
美しいものには毒がある?
数日間、庭先の辛夷の赤い実を眺めていると、
可憐で品のある変木の香節(コブシ:変木になるとなぜかこの漢字が使われる)が
一層、良く思えてきた。
あの美しさの裏にはやはりこの赤い実が必要だったんだなぁって。


きっとこういった変木、好きなんだろうなぁ・・と
昨日数本トラックに積んで現場でお客様に見ていただいた。
手前から、杉、良母(リョウボ:磨いていないもの)、香節(コブシ)、椿、桧のシャレ木(枯れて残った赤身のみ)

こっちは手前から
押え竹(黒竹、胡麻竹、雲紋竹)、槐の名栗加工、古材部材

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