MUKU-DATA 榎(エノキ、別名:ヨノキ、ヨノミなど)

先日入荷した榎のスポルテッド一枚板の手入れをしている。
片付ける前に写真を撮っておいた。

お客さんの庭にしばらく前から伐られた幹の一部が置かれてある。
敷地内の大きなその樹と古い梅の木、
そのロケーションが良い事も含めその地に居を構えたとも伺っている。
風の強い日にその大木が倒れてしまい、それを起こして戻す際に
一部伐られた幹だと聞いた。
おかげさまで今もその大木は大地に根を張り元気に生きている。
その一部伐られた約6尺ほどの丸太が捨てられずに庭に置かれてあるが
数年前からこの丸太、何かに活用できないかねぇ・・?と
言われてはいるのだが、重くて簡単に側道まで運び出せずにいる。
クレーンを使えばお金はかかるし、さてどうしよう・・とは思っているこの丸太、
何の木ですか?と聞いたら「ヨノミノキ」と言っていた。
ヨノミノキって初めて聞く名前だったけど、榎の別名であることが最近わかった。

昨日久々にお客さんの庭のヨノミの木の丸太を見たら
一部樹皮が外れて黒ずんでいて、木口等をみると
どうやらスポルテッド化しているように見えた。
昔は朽ちかけの色の変わってしまった筋模様よりも、真っ白のままっていうのが
それぞれの木としての評価は高かったが、
今は意図的に朽ちらせ、加減を見て製材してスポルテッド材を作っている製材所も何軒かある。

お客さんから言われているヨノミ、いい具合に熟成されてきたことがわかったので
製材して思い出の材として何かの形に残すのもいいのかもしれないと思った。

※榎について少し調べていたら詳しく書かれた記事があったのでリンクしておきます。無断掲載失礼いたします。
→ 木智塾 8月エノキ

樹皮は分厚いが比較的簡単に剥がすことができた。
ブツブツとして辺材部分の耳は一枚板として仕上げた際に触り心地の変化があって面白いのではなかろうか・・と今から楽しみにしている。
材面は割れも目立つし乾燥の際に捩れやすいとも書いてあったので
どうなることやら・・・
エノキスポルテッド材のデビューは2~3年後の予定。。