■ MUKU-DATA  小屋の吊り戸 杉板貼り 2400×1365 2枚

杉板、6尺、75×04(ナナゴのヨンブ 225×12mm )の赤白の板
ここは材にコストをかける部分ではなかったので一般的な75-04を使用。
軒先タルキ表しの瓦屋根の下に化粧で使う、通称「ケラバ板」っていうもの。
他に用途としては畳の下地板、外壁板、などにも使用する。
四分板は節のある並材が主で、各メーカー(製材所)によって、
抜け節が多いところ、樹齢のある大きめの丸太を挽いているところなど
価格を含めて差があり、特徴がある。
四分板であれば、このメーカーだと決めているメーカーがあるが、
最近はヤル気がないのか?高齢なのか?以前のように頻繁には出てこなくなった。

それはさておき、
この四分板をボロボロに錆びた小屋の扉に張られたトタンを剥がし、張替えした。
H2400mm / 3分割、左側から張り始め、15mm程度重ねて右に逃げるように張った。
有効巾210mm  1365÷210= 6.5 なので、扉の合わせ目は丁度 210/2 = 105mmと
半分づつとなるので合わせ目部分は105mm巾 他は210mm巾で追いかけた。

板の配置に関しては特に難しいことではなくそれだけの話で、
大工さんはなるべく赤身を使おうと試みるも、徐々に赤が少なくなって
さてどうしよう・・と板の配置から考えながらまとめたであろうことが想像できる。
張る際にはちょっと考えたんだけど、足りなかった・・っていうアンバランスさが、
逆にこの建具の面白みを出しているように白黒にするとよくわかる。

本来2.4mで通ってある木目が 1/3に分断され、写真を眺めていると2段目の杉板が
デジタルで貼りつけた?みたいに見えてくる。

上段、下段が同じ木で、中段だけ赤白の違った木を張ったらもっと激しくデジタルみたいに見えたかもしれない。
上中下と同じ2.4mの木を一コマづつ右へずらして張ったら、どう見えたんだろう?
元裏逆はどうなったか?
この画像を白黒にして眺める事で気づく事が多くあり、
色々と試してみたくなってきた。
数年経過して全てシルバーグレーになったら、どうみえるのか?