
■ MUKU-DATA 栃の時計ケース CREDOR
時計を集めている方から、暫く前に
大切な時計を収納しておくケースを製作して欲しいと依頼を受け
よくやく出来上がったそれをお渡しする事ができた。
この栃の部位に関しては以前もこのブログで書いたのだが、
依頼を受けた当初は、時計を収納するケースと言えば
箱を想像し、その中に必要数の時計が納まる仕切りを付けるのかと思う。
大切に集めた時計はその人にとっては宝物だから
普通の木箱というよりは、何か特別な木で作った方がいいだろう。。
例えば、キラキラとしたカーリーメイプルだったり
ちょっと渋めにビンテージ感のあるチークであったり、、
ローズウッドなんかも時計を引立ててくれそうだ。。
箱の中は何の木がいいだろう。。
精巧な部材で出来た時計を傷めない為に柔らかい材、
そして調湿効果の高い木材がいいのでなかろうか・・・
見た目、機能、使い易さ、、
そんな事に重点が置かれ、さてどうしましょうかね?っていう
相談に一般的にはなるのかと思う。
結果、色々と経緯があって、この形になった。
自分の中にはなかった発想
木工屋さんにもなかった形
毎日時計を見て腕につけて身近にあるからこそ、
それについて色々な事を考えられる環境
木を毎日触り木のプロである我々
毎日木に触れ様々な要望を形にする木工のプロ
プロとプロが何日も考え、何時間と何度話し合っても
この時計ケースは決して生まれくる事はない。
時計と木を愛するお客さんのアイディアがなければ
これは生まれてくる事はなかったもの。
ここが凄く大事だな・・って思う。
どの部位をどう使うか?
この部分は傷んでいるから問題あり、こっちは大丈夫かな・・
材木屋の専門的なアドバイス
それから木取りした部位をどう作るか
ここに穴をあけると問題あり、ここを外してこっち側へ
木工屋さんの技術的なアドバイス
そしてお客さんがイメージしたものがようやく形となり出来上がる。
これって何かの真似とかパクリじゃないからどこにもないものだよね。
世界は広いから同じような事を考えている人はきっといるんだろうけど
詳しく調べてはいないけど、
これはないだろうなぁ・・と思ったりしている。
こういった部位がどちらかと言えば得意な弊社、
木の加工に関しては技術があり、面白い事をやってみたいと常日頃思っている木工所
そして時計と木が好きなお客さん
結果
唯一無二のものが出来上がる。
#SEIKO #CREDOR








2024 12/13 追記:お客さんから送られてきた写真


