■ MUKU-DATA  クラロウォールナット  新潟市 I様

木との出会い一期一会、
多くの人が通り過ぎていくように多くの木もまた同じように。。

雪の降る今年初め、長らく某倉庫で眠っていたであろう
このクラロウォールナットに幸運にも出会うことできました。
共木の4枚です。
もう数年来、グラフティング(接ぎ木)された痕の残るクラロを探していたのですが
出会いはひょんなところから突然現れるものです。
はたして偶然だったのか・・必然だったのか・・

これまた偶然にもすぐに内3枚が県内の杢好きな方のもとへ早々に行くことになりました。
この仕事をしているとよく
「木の方が選んでいる、行きたがっている」ように感じる事がありますが、
まさにこの数十年もの間、某コレクターの倉庫で眠っていたクラロが
このような形ですぐに行き先が決まり流れていくのは
やはり必然だったのかもしれません。

嫁ぎ先のお二人とも木が大好きな方で、
杢目を眺めていたいのでという事で衝立と天板等が兼用できる台を製作。
板の仕上げと台の製作は桑山さん。
桑山さんは木に対してとても造詣が深いので
傷んでいたクラロが美術鑑賞品の如く価値が高まったように思います。
仕上げ方はさすがでした。

木を衝立のようにして飾って眺める事
このご時世、極めて稀なお二方といえるのかもしれません。

際限なくお金を積み上げ極上のクラロを探せば、
世界中のどこかから出てくるのかもしれませんが、
そうではなく、
行くべきところに行くものだなぁと感じます。
この手のクラロはお金云々ではなく
探してもなかなか出てこない杢かと思います。
色は茶をベースに濃い縞模様、赤、青、緑、目では識別できない多彩な色が入り交じり
杢目は接ぎ木痕、バール、縮み、全体が緩やかに波打ち、交錯しています。
接ぎ木による生体反応に身を委ね出来上がった
自然が作り上げた小宇宙です。

こちらの共木は 燕市 N様宅へ

桑山さんから製作直後の2枚並んだ写真が届きましたので、
追記して掲載します。(7/8)

濃厚ですね、
桑山さん最近、杢物ばかりいじっていて、木目に対して正常な判断が出来なくなっているようです。
それ、わかります。
あんまり杢々しいものばかり眺めていると思考回路が変になりますので
ご注意を(苦笑)

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