MUKU-DATA  笹川邸 瓢箪の形に刳り貫いた欄間(次の間~上段の間)

大胆に瓢箪の形に切り取った透かし欄間の材は杉かと思われますが、
この杢目、光っています。

「光る」「キラキラ」というと国産材ではその代表が栃ではありますが、
杉材もまれに光る材を目にする事があります。

以前は入母屋屋根に使う隅木を多く製材していましたし、大きな根木は格天の鏡板に製材した事もありますが
比較的年数の経った、根木の部分にこの「キラキラ」が見られる事があります。

最近では根木部分や曲った杉丸太などの需要は少ないので市場に並ぶ丸太を見ても直材ばかりですので
きっと製材をしてもこのような杢目は表れない事でしょう。

直材の2の玉、3の玉の良材ではなく根の部分や厳しい環境に育って風に耐えてできたアテの部分にのみ
このようなきれいな杢目が現れるというのは面白いですね。
人に置きかえて見る事もできますよね。

当社のトイレカウンターに使ってある渋が強くて色が悪いので出す事ができなかった杉も
仕上げたら偶然にもキラキラが表れました。
また半年前に見せていただいた木造住宅の玄関腰板にもこの杉の光った杢目が使われていました。
きっと大工さんが長年かけて集めたのでしょうね。

杉=優しい、柔らかいなどが一般的ですが、
実は力強い木目だったり細かな雉杢だったり、栃の縮とは一味違った光る杢目もあったりで、
表情は多彩です。
この杉のキラキラ、どこか一部に使ってみたいと思いません?(今のところ持っていません)

この杉のキラキラ、
他の材木関係の皆さんが栃の縮を探し求めてる間にこっそり集められればなぁ・・
秘かに狙っているのですがね(ここで書いたら駄目かぁ・・・苦笑)

コメントを残す