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■ MUKU-DATA 黄檗(キハダ)φ1600×1200 t50mm ランニングプレナー加工済み
日曜の昨日、ご予約いただいていた設計士さんと施主さんが木材倉庫に木を見に来られた。
数週間前に設計士さんから予約の連絡をいただいた際に
お探しの材は何でどれ位の大きさかだけ事前に聞いていた。
用途はダイニングテーブルでサイズは1800×800mmほど・・
事前に聞きたい事は他にもあったが(例えば好みの材種があるか?部屋の雰囲気は?
床材は何を使っているのか?平面図は? 等)
1800×800mm程度の一枚板のみの事前情報だった。
お客さんたちが来られ早速、その聞きたかったことを何点か確認させていただいた。
平面図を見せていただき・・ ん?丸テーブル
なんとなく丸テーブルがいいかなぁ・・って事で図面に記載しているらしいが
両耳付きで良いものが他にあればの事だった。
床は何を使うんですかねぇ・・?
ラワン合板3x6で黒の染色、目地をずらした乱貼りはせずに
目地を通して張るらしい。さすが設計士のOさんらしい!
黒の染色であれば、先ずはどんな木も合うよね・・
因みに壁は白?
漆喰のような色の白塗装らしい。 へぇ~ それ良さそう!
先ずは木の概要を説明させていただいて、、
木は巾(奥行き)が大きいほど価格は高くなる。600mmより700mm、700より800mmって感じで。。
最近はコンパクトな家が多いのか700mm程度でいいという方も多い。
同じ木でも700mmと900mmでは随分と価格は違ってくる。
(逆に大き過ぎても、両耳残しを希望する方が多いので需要は減る。
両耳残しの場合は大は小を兼ねない、人造の両耳となり趣が低減してしまう。
例えば飲食店、会議室などの場合だと大きな一枚板の需要もあるのだけど)
長さに関していうと2mも1.6mも価格はさほど変わりない。
3m材から1.5mのテーブルが2枚取れる場合は価格は安くはできるが、
2.5m材から2mや1.8mをとっても残り材は短く活用できる範囲が限られてくるから。
両耳付きのモンキーPなど見ていただきながら
同じモンキーポッドでも個体差があって色の濃いのと薄いのがあったり、
他には例えば2枚ハギ(ブックマッチ等)って選択肢なども説明させていただいた。
槐の2枚ハギはそれなりに良い反応をいただけているとは思っていたが・・
ご主人の方から、これは?って選ばれたのが
青森ヒバの大きめの輪切りで、単なる輪切りではなくリンゴみたいな形の輪切り材
それは材面の傷みが大きかったので
材は安めでも補修加工費代が嵩んでしまいそうな材だったので
だったら、こちらはどうでしょうか?と
奥になっていた、写真のキハダを見ていただいた。
ここでビビビッ!!って感じで、、
その後、ご案内する予定の一枚板はもう見る必要がなくなったって感じ。
時々降りてくる「出会うべくして出会った一枚」の機会にまた遭遇する事ができた。
このキハダ、一部大きめの穴が空いているのだが
目細で樹齢もいってて面白い杢もある。
その穴の部分はガラス入れてもいいし、鉄板でもいいしって設計士さん。
そうそう、この前も別件でパドックの一部朽ちかけた部分に
鉄板入れるかみたいな話があったなぁ・・
このキハダは古い材で、約1年ほど前にランニングプレナーで材面を平らにしてある
完全天然乾燥材
実際に脚の上に載せて椅子を置いて座っていただいた。
自分も一緒に座ってみたが、大きさや相手との距離感などもちょうど良い感じだった。
輪切りではない杢目なのでこれはどの部分を製材したものだろうか・・
とにかく木目が面白い。
黒の床にこれ置いたら、結構よく見えるんじゃないかなぁ・・って
全てが噓なく腑に落ちた一枚板選びの時間でした。










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■ MUKU-DATA 神長官守矢資料館(長野県茅野市) 設計:藤森照信
年末、目的地もなく何となく自宅を出て富士山方面へ行こうかって事になり
諏訪湖から、諏訪大社、もう日暮れ近くに諏訪大社前の道を走っていたら
ん?って建物と共にこれって藤森照信さんみたいだよね、基礎の立上り部分の変だし
きっとそうだなぁとUターン
外装は焼杉で覆われた高部公民館だった。
そして数百メートル離れたところに「神長官守矢資料館」の看板が・・
建築マニアではないので建築家の事は詳しくはないが
藤森さんの建築は楽しいし、そこで使われる自然木の使われ方、何故にそうしたかなど
自然素材や材木が多く使われるので
建築家の本の中では一番多く持っている。
いつかこの神長官守矢資料館を見たいと思っていたのでラッキーだった。
中は見れなかったけど
高部公民館といい守矢資料館といい屋根から突き出した角のような柱は象徴的で
それから数週間過ぎたがどこかに引っかかっている。
→ BRUTUS 藤森照信の小さな建築は、なぜこれほど愛されるのか?









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■ MUKU-DATA 桐一枚板カウンター 金子勉建築設計事務所 様
木材倉庫から嫁いでいった一枚板たちが、その後どうなったかは・・
自社施工現場だったり、完成したお宅に直接一枚板のテーブルをお届けした際などは
その様子を確認する事ができるが
例えば工務店さん等にカウンター材を納材する場合は
現場はまだ建築途中で床など養生されているので最終的にどうなったのかは
わからない事が多い。
時々、工務店さんや設計士さん、施主さん等から
こんなになりました、ありがとございましたとメールが届くと
ちゃんと取付いて良くなったね、とその姿を見て嬉しくなってくる。
(本当は全ての納材させていただいたその後の完成した材木の姿を確認したいのだけど
なかなか日常業務に追われ確認できずに、あれどうなったかなぁと思っている)
半年以上前だったかとは思うが
設計の金子さんと施主さんご家族、そして施工する大工さんと
木材倉庫に材木探しに来られ、この桐の2枚を選んでいただいた。
色合い、質感、サイズ、価格と
天然木である一枚板でなかなか全てが叶う木に出会うことは難しいとは思うのですが
この桐の木を選定して、糸を張り大きさなど皆さんで話し合っていたかと思う。
その後、柔らかな表情を出す為かとは思うが
敢えてプレナーでキレイに削ってピカピカに加工するのではなく
少しラフさを残しての加工なので
施主さんご家族で、再度来店いただきサンダー掛けの作業をされていた。
プロの仕上げには及ばないのは当然だとは思うけど
施主さん自らサンダー掛けを行なう事できっとカウンターとなった桐への
愛着も沸いてくるだろうし、自らも手を加えた思い出として
この桐の木と共に時々その事を思い出しながらこれから生活されていくのかと思う。
桐の木は皆さんご存知の通り柔らかさで言えば一番な位に
爪を立てれば凹むし、重いものを引きずれば傷も付く。
毎日木を扱う者として個人的にはそれらの事は全く気にはならずに
それも味わい、そこで暮らす人の生活の証というか・・
それよりなにより、桐と言えば柔らかな質感
そこに手を乗せるとスポンジのように一日の疲れを吸い取ってくれるような感じに
なるではなかろうか・・・
杉の木なんかも似たような感覚になる。
一口に「木」と言っても
当たり前だけど全てが違い樹種ごとに特徴がある。
その木の持っている最大の特徴(利点)を感じながら楽しんでいくのがいいのかと思う。
送られてきた写真を見ながら
全体的に室内には柔らかな空気が流れてみえるのはこの桐の力もきっとあるだろう。
塗り壁、桐、ラワン合板、・・・
キレイで優しい感じに納まっていて嬉しくなってくる。
良かったね、桐たち!
樹から材木へ
そして選んでいただき生かしてくれてありがとうございます。



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■ MUKU-DATA 楓耳付きカウンター 窓周りと上り框の納まり
木材倉庫から旅立っていった材木たちのその後が
どういうふうに使われたか?というのはとても興味があるし
一枚板テーブルであれば、完成したお宅へお届けする事が多いので
テーブルを設置した後の室内との関係は目にする機会もあるが
工事中に建物に取り付けられる例えばカウンター材などは
実際にどういう感じになったんだろう・・?と気になることも多い。
以前はできるだけ、それが取り付けれた現場を見に行っていたのだが
ここのところ、なかなか現場に行けていない。
現在建築部で施工を請け負っている金子勉建築設計事務所さんの「松野尾の平屋」の
写真が現場監督の長野から送られてきた。
あの楓がこんなふうになったんだぁ~!
うわぁ~ なんか良い感じ~
材面を仕上げずに帯鋸目が残る粗木のまま使う事がある金子さんだが
ひとむかし前であれば、材はキレイに仕上げるもの
当たり前に仕上げてきた大工さんやそれを見てきた材木屋からすると
本当にこれでいいの?と少し心配になる事もあるが
最近はお付き合いのある工務店さんの設計士さんの中でも
「帯鋸目が残るこのままで」と言われる方もいるので
きっと素材感、ラフな感じ、光の反射など考慮されて
あえて仕上げないラフ挽き感を残しているかと思う。
ラフ挽きのまま使った場合、はじめは木にざらついた質感を感じるかと思うが
10年、20年、30年と経過すると共に
頻繁に使う箇所ほど緩い艶が出てくる事だろう。
まさにそこに住む人仕様に変化、深化した無垢材の姿がある事かと思う。
粗木の材がそこで住む人と共に育っていくという感じか・・
そういった流れも悪くはないと思う。
逆に一般的な仕上げた材に関しても、使いながら傷もでき味となり深みが増す。
木は時間を経ながら摩擦されその場にしか出せない質感、艶感へと変化し続けていく。
上記の写真、面白い納まりだなぁ・・と何度も見ながら考えていた。
建築は納まりの集合体
部材と部材の取り合いをどう納めていくかが、現場の腕の見せどころ。
窓際の窓台を兼ねたカウンター&ベンチにも使う楓の耳付き一枚板
間口は確か二間半(4.55m)で内法必要寸法は4.2m程度必要だったかとは思うが、
上り框までの必要長さは3.8mほどで足りるので後は納まりは現場で考えると
いう事で長さは少し足りないけれども、この楓を選ばれたかと思う。
(寒い頃、木材倉庫で施主さん金子さん長野であれこれと長い時間検討していた)
素材探しの頃、なかなか白っぽい木で4.5m~5m材の乾燥した材が出て来なくて
暫く探してはいたのだが、
仮に5m材の楓の乾燥材が見つかったとしても
予算的には合わない金額になったかと思う。
(確か当初はアッシュの耳無し4.5m材があったのでそれを使う予定だった)
工業製品ではない自然素材である一枚板ではこのケースはよくあること。
この楓、融かしてこねてもう50cmほど伸びたらいいのに・・
探してもその長さが出てこない時は出てこない。
そこで重要になるのが足りない長さをどう納めるか?
昔の木造建築ほど、大工の納まりの工夫や知恵を見る事ができその納め方に感動する事が多い。
ここの場合は耳付き框材の長さは十分足りていたので
窓際まで伸ばして納めて良かったんだろうが
それじゃあ、カウンターとの縁が途中で切れたみたいでいまいちイケていない気がする。
どういう経緯でこの納まりになったのか詳細は知らないが
現場で窓周りとカウンターと框材の取り合いを良く見ながら
判断したのかと思う。机上だけではきっとこの納まりはできないかと思う。
昔は木材は高価なものだったので、大切に無駄なく
足りない部分は工夫して知恵を出し合いながら各所を納めていった。
(私が材木屋になるずっと前の話)
足りなきゃ、逆手にとってそれ以上に良く見えるように考えればいい。
仮に長さが十分にあったとしたら、この部分をどう納めていただろう。。
(なかなか各所の取り合いが多くカウンター端部をどう納めるか悩みそう)
長さの足りた分、その金額に見合う分の納まりになっただろうか・・
この写真を見ながらそんな事を考えていた。
無垢材、一枚板類は、こちらの思い通りに使い勝手のいい建材とはいかない。
その材に合せて臨機応変に納まりを考え、変更できるところは変更しながら
その素材が持っている良さを引き出してあげること。
金子さんが設計する建物には、いいの?このままで??っていう
木の使い方が多々あるのだが
完成された室内を見ると
その木がそのラフな姿のままでなければ出せない味わい、
その木が持っているその木だけの良さが最大限活かされていると感じる。





4月下旬に完成見学会をやるそうです。
金子さんが作る「木の建築、木の室内」を是非体感されては如何でしょうか。。
☞ 金子勉建築設計事務所「松野尾の平屋」
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■ MUKU-DATA 楓 片耳付きカウンター 2枚取り製材 ( 1/23)
先日お客さんに見ていただく為に用意した楓の耳付き板(カウンター用)を
昨日、施主さん建築家、現場監督と現物確認に来られた。
両耳付きの一枚から良い部分のみ木取りして1枚取る予定だったが
LDKの左右対となる、一枚はカウンター材、もう一枚はベンチを兼ねた窓台の
2枚をこの一枚から木取りすることに変更となった。
(そうかぁ・・ そうきたかぁ~ )
窓台を兼ねたベンチ兼用カウンター材は取り付ける為の納まりが込み入っていて
詳細納まり図を見ながら検討されていた。
糸を張り、何ミリ逃げたところで、チリがどうこう・・
マスキングテープを使いながらギリギリの所を狙って板に印をつけていく。
原寸図というよりは、現物図といったらよいか。。
建築家は全体を見ながら、詳細納まりは現場監督と相談しつつ、
都度、施主さんにどうなるか伝えていた。
材木屋としては出る幕はない状況だったのでその場を外して
自分は別な仕事をしていたが・・
1時間以上はあれこれと検討していたかと思う。
ギリギリで攻めた現物図の説明を受ける。
ここで、但しなんだけど、
両耳付きの板は割ると多少なりとも動く事が多い。
ギリの墨付けも工業製品素材を扱うように素直にはいかない。
ここは材木屋の経験値となるのだが、
しかし、多分この楓は割ってもさほど動かないだろう。。と見える。
途中で穴が空いてあるので力が逃げているようにも見えるし
3年寝かしてネジレ具合などから、なんとなくそう見える。
これは上手く言葉では説明できない。
念の為、少し反ったら修正挽きしなきゃいけないので
その2枚に割るラインを15mm程度ズラして製材する事の了承を得る。
現物に詳細が記載されてあるので製材する時に忘れる事はないのかとは思うが
どうせなら、今日もう製材して2枚のカウンター材を取ってしまおうと
午後から時間を見て説明を受けた箇所のポイントを押えて製材した。
一枚は厚みの指定があったので、厚さを変えると材面の顔も少し変わるが
まぁ、何とかご要望通りのものが2枚取れたかと思っている。
更に、もう1つは框材
ストレートカットした際に残しておいた耳の部分
この耳を利用して上り框として使う事になった。
とにかく耳部分は木の癖が残っているのだが
これも寸法通りに製材したがやはり湾曲度合いが強く出たのだが、
こっち方面の反りは押して取り付ける事ができる方向の癖なので
問題はないのかと思う。
因みに耳付きの細めの上り框(床見切り)材に関してだが、
これは最初からこれを使おうという予定ではなかったもの。
最初から図面に耳付きの60×40mm程度と書かれてあっても
そんな事に応えられる材木屋なんてないだろうし、あっても悩むだろうなぁ・・
弊社だって、応えたいけど、それはどうなるかわかりませんが努力します程度しか言えないのかと思うが何故にそれが今回できたかというと、
またまたその材が木材倉庫にあって、それを使ってみようと建築家?施主?
が思ったから、そういう流れになった話である。
同じ事をまたやりたいと言われても
落してもいい板、傷んでいない耳が残っていればできるが
いつでもできる訳ではない。
この1本のたかが床見切りではあるのだけど
材ありき、そこにある材を使って作った方がもっと良くなるのではなかろうか?
と常々考えている思考がなければ
こういった事には発展していかないのかと思う。
施主さん、建築家、現場監督、皆さん楽しみながら建築している事が伝わってくる。
それが何よりだし、そんな建築の一部材として使っていただける
材木に携われる事はありがたく嬉しい事。
建築は楽しくなきゃいけない。
人生で最大の買い物、どうか皆さん折角の一大事業なんだか
そこで携わる職人さんや多くの人たちと楽しみながら作っていって欲しいと思う。
みんなの心がこもって出来上がった家は、温かい。






















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■ MUKU-DATA 岡太神社・大瀧神社 (2024 12/29)
藤森照信 氏と藤塚光政 氏(写真家)の「日本木造遺産」という本に出ている
大瀧神社はその佇まいに圧倒されて(藤塚氏の写真の効果も大きいのかと思う)前々から一度見ておきたくて
年末の29日に思い立ったように福井まで車を走らせた。
ナビでの予定到着時刻は 17:15分、
こりゃ日が暮れて見れないかもしれないなぁ・・
まぁそれがそれでまた今度の機会でいいかとも思ったが
日没後、まだ何とか周囲が見える明るさだったので
駐車場から駆け足で境内へ入りご対面させていただいた。
何とかギリ間に合ったまではいいのだけど残念なことに本殿周囲はシートで
覆われていた。ショック・・
到着時も天候はみぞれ交じりで結構荒れていて
冬期間はきっと本殿やその彫刻類を保護する観点からなので致し方ない。
きっとこの辺りも雪が多く積もるのだろう。。
雪が融けた頃に、今度こそはその異様な全景と彫刻類などを見る為に
再度訪れようと思っている。
参考
福井・越前和紙の守り神「岡太神社・大瀧神社」:日本一複雑な屋根を持つ優美な社殿(nippon.com)
建築写真家・藤塚光政が見た「日本木造遺産」の秘密( Casa brutus)







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■ MUKU-DATA 弊社木材倉庫 12/25
木材選定作業
施主さん、建築家(設計士)、現場監督、そして木材担当の自分
昨日は10:00~ 工事が始まった現場で実際の使う材木を見ていただき
選ぶ作業をおこなった。
前日の夜に現場監督から平面図、展開図のメールが届き
必要部材の片耳付きのカウンター飾り棚や窓台は4.2mの長さが必要だと知り
なかなか4mを越える材となると限定されてしまうなぁ・・と
早めに倉庫へ行って4.2m以上の材が直ぐに見れるように段取りをしていた。
時々4mを越える材、5m、6m材の要望をいただくが5m材、6m材、8m、10mも
何枚かは在庫はあることはあるのだが、巾が800~1000mmほどあって
400mm~600mm程度のカウンター材を取るのはコスト面で適材とは言えない。
無垢一枚板が図面に書かれたサイズにジャストフィットするのは毎度毎度のことではあるが難しいものである。
(時々、ピッタリと当てはまる材がある時は気分爽快、テトリスみたいに
ハマる喜びみたいなことは稀にはあるのだが)
長尺材がない時に、長さを繋ぐこともあるのだが
その継手部分の細工、繋ぎ方の見え方で何かいい加工ができれば、
カッコイイ継手の細工があれば、長尺じゃなくてもいいよ、
その継手ならむしろ一枚通さなくてあえてその継手を作って欲しいというような
良く見えるカウンター材の長さの継手を考える事は課題の一つでもある。
まぁ長さ方向の継手の方法は今後の課題として置いておいて・・
平面図に書かれてある一枚板カウンター材を実際に施主さんに見ていただく事
設計者からのアドバイス、現場監督からの施工上の問題点、
そして材としての特性やコスト面のことなど材木屋の視点
それぞれの視点を総合的に判断して、一枚を選定する。
この作業は何度も材木屋の立場として行っているが
毎度毎度、それぞれの立場にたった視点や感性があるので勉強になる楽しい作業でもある。
何よりもその一枚にお金を払う施主さんの感性を一番大事にしたい。
これ使ってみたい!ぱっと見これが好き!
究極はほぼここに尽きるのが、いままでやってきた今現在の結論でもある。
それについてトータル管理する設計者からのアドバイス、施工上問題はないか
現場監督からのアドバイスなどが加味される。
材木屋的には、立て掛けてある材を横にして実際に使う目線に置いてあげたり
例えばオイルを塗るとこういった色具合になりますよと
塗れ雑巾で材面を濡らしてあげたり黒衣的な役割なのかと思う。
倉庫の中でも離れた場所にある一枚板天板用の板
大きさも材種も値段も違っているのだが、
横にして2枚並べて欲しいと設計者からの指示で
実際には正直重いので大変は大変なのだが、
離れた場所に立っているAとBでは、その場で見てていてもどちらも良く見え
施主さんに迷いが生じてしまう。
実際に2枚をテーブルの高さの台に載せて並べてみるのが一番分かりやすく
違いが見えてくるのかと思う。
たいした事のない作業かもしれないが、比較するのは一番いい。
毎日それらの木を見ている自分自身も2枚を並べて見ることで
新たな気づきがあったりする。
簡単なようでいて、やっていない作業の一つかもしれない。
施主さん思いのナイスな指示だったんだと思うし、
実際に見て比べる事で随分とその違いを見ていただけたのは良かったと思う。
現場で使う材木を、実際に見て触れて比べて選ぶ作業
半日時間を要するが、これから何十年の暮らす大切な住まいだからこそ
そういった作業に時間を割いて欲しいし木材倉庫を活用していただければと思う。
10:00~13:00 施主さんと選定作業、
13:00~14:30 建築家、現場監督、自分
14:30~16:30 現場監督、自分
昼飯も取らずに充実した濃い一日でした。




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■ MUKU-DATA 鈴木忠志 SCOT 聖地・利賀村
秋分の日の連休、雨・・しかも能登半島方面は豪雨・・
地球環境の変化による自然災害は止むことがない。
日経新聞に私の履歴書という欄があり、いろんな方面で活躍される人たちの過去から今、未来へと特集が1カ月間毎に交代で書かれてある。
9月は鈴木忠雄さんで、演劇の世界の事は全く知らなかったので
そんな方がいて富山の山奥にそんな場所があるのか!?
これはいつか訪ねてみなければいけないと思っていた。
連休、特に約束もなく朝起きて思いたち急遽利賀村へ向かった。
富山市から約40kmほど1時間半くらい、それほどの山奥でもないかなぁ・・と思っていたが
一部対向車とすれ違えない道もあって結構キツイ道も多かった。
(帰りは井波へ向かったが、こちらは2車線最後まであったので
南砺市方面からR471で来る方が楽。まぁ殆どクネクネの道でしたが)
道中、ほぼ民家もなく、利賀村へ近づくと漸く民家が少し見えてきたが
軒下から多くの方杖で支えている小屋を何軒か目にして
雪深い地域だと想像できる。
予備知識もなく思い立って直ぐに向かったので
残念ながら茅葺屋根の合掌造りの演劇舞台内部を見る事ができなかった。。
古い合掌造りの建物を改築してそこを舞台として多くの人たちに使われてきた
その空間には独特の空気感が流れていることだろう。。
演劇を行っている時はその舞台装置しても効果的だろうと想像できるが
誰もいない静まり返った空間、それはそれで
そこで使われて続けてきた柱や梁などの木材などから
きっと何か放たれている独特な空気があったに違いない。
気持ちが満たされないまま、ここをあとにしたが
これは今後公演ある際に、再度来なくていけない。
富山県利賀芸術公園
利賀を彩った人々 磯崎新
中日新聞 建築家・磯崎新さん 追い求めた〝劇場という住宅〟















あ、野葡萄だ (そんな季節・・ )


■ MUKU-DATA 新発田屋木材倉庫
だいぶ前、と言ってもこの業界へ入って間もなくなので20年、25年前から
顔は知ってるし、何かの機会で雑談程度はした事はあったが
仕事としての接点がなかった設計事務所さんが昨日木材倉庫へ材を探しに
来ていただいた。
作る側の工務店さんも一緒に来られ、
選定した材が取付けの際に問題ないかどうかと見てもらう事も兼ねているらしい。
工務店さんも昔からその設計事務所の仕事をしている事は知っていたので
阿吽の呼吸で良いチームワークを感じた。
開口一番、これ花梨だよね、良いねぇ~
特にこの部分良いよねぇ~ って
ダメージが同居した傷んだ部分を撫でながら話していた。
もちろん、私自身も同じ気持ちで
その傷んでいる部分がこの花梨の特徴で、この一枚全体をつくる大切な個性だと思っていたので、凄く嬉しいのは嬉しいんだけど
心ん中の本質を見透かされているようで、何だか恥ずかしくて素直に喜べなかった。。。
(特に構えていたわけではないけど、ゴングと同時に即、ボディーにカウンターパンチをくらったような感じかなぁ・・)
ストレートな感覚、気持ちは、スーッと心の奥に入ってくる。
建築の事、庭の事、作る際の職人さんたちに対しての想い、木の事などなど
ずっと話していて、肝心な木材を見ていただくのは10分程度の時間しかなく
また、再度、材木を見に来る事になった。
殆どの話がリラックスして素直に頷ける事ばかりで良い時間でした。

磨きのない素地の良母(リョウボ)の曲がりあるものが良いとの事


舟の櫂(カイ)、
古材の櫂を棚に置いているのだけど、これに反応いただいたのは
木材倉庫をオープンして初めてのような気がする。
ある部材に使えるのでは?と見立てていた。



舟繋がりで、舵の古材も見て貰った。
袖壁の見切り材に使うといいと師匠から聞いていた事をお話した。

枌板(ヘギイタ)の話からネズコ(黒部)の天井

天井繋がりで、神代杉(鳥海山)柾目 天井板
これはなかなか出てこないものかと思う。
3坪だけ出ていたので、買っておいたもの。
ここぞという場所に是非使っていただき、長く後世へと残していって欲しい。



名栗の柱や棒、
この細い栗材、どこかに使いたいなぁ・・・
取って付けたようではなく、何気なくサラリと・・・
個性のある材でそれを使う事で室内が良くなるのではあれば・・
常に設計変更をしているらしい。
この事は常々私自身も感じている事ではあるが、
自然素材を取り入れる際(木でも石でも)
固まりかけている図面に柔軟さを残しておかないと上手くいかない事が多い。
その図面に書かれてある、そのサイズと材種を絶対に探す。。。となると
どういう事が起きるかというと
使うサイズより大きな材木を手当てして、そこから必要サイズを切り出していく作業になってしまう。
結果、自然素材感は損なわれ、尚且つコストも高くついてしまう。
自然木、自然な形の木や石を上手く使っている設計士さんは
皆さん図面に余白、変更できる柔軟さを残している。
かりに絶対にその寸法で指定材種で図面通りには出来上がっても
その室内が住む人にとって果たして本当に居心地いい空間かどうか・・・?
人が暮らす家を人が相談しながら作っている事なので
家の心地良さは作る過程での人対人対人の関係で結果に大きく作用する。
人に対する柔軟さ、自然素材に対しての柔軟さ、
そういった事がトータルで上手く進むことで、
そこで住む人にとっての最高な心地いい室内が出来上がっていくのかと思う。
達成する為に努力を惜しんではいけないと思う。


これが開口一番、ボディーを食らった花梨
一部ダメージがありスカスカになっている。
全部がキレイだったらそれはそれでいいのかもしれないが
一部の傷んだ部分がある事がこの花梨の板全体を見た時の
個性となっているのかと思う。
ここいいねぇって声を出して言われたのは初めてのような気がして
嬉しかった。
もう一つ、この花梨の特徴を付け加えるとすると
右上の穴、これは花梨やチークに見られる穴なのだが
山から木を伐り里へ降ろす際に、これらの丸太を像に引っ張ってもらい
搬出したと聞いたことがある。
何だかそんな話を聞くとその過酷な作業風景がこの一枚から思い起こされ
花梨やチーク材にあるこの像で引っ張る為の穴が貴重なものに思えてくる。


全ての欠点を取り除き、木取りされた材木も必要な箇所は沢山ある。
格式ある室内に、例えば抜け節が1つあったとしたら
それを見た時に???何故と頭を悩ませてしまう。。。
適材適所、部屋にはそれぞれに格があり作る際にある程度のルールしきたりもある。(真・行・草)
自然素材、個性ある材は草、かと思うし
今の住宅は行・草が多いのではなかろうか。。
草の中での草の真、草の行、草の草があると思うが
やはり「草」の材は面白いものが多い。
曲りのある材、細い材、一部朽ちかけた材、
材木をそこへおいた際の、空間との関係性
そういった事を凄く考えている人たちだったし、
もう生まれ持っての天性のような気もした。
木材を一本立てた時の見え方、空間との関係、
室内から庇を過ぎて屋外へ
屋外との関係、庭、そこに植えられた樹木、置かれた石
建築は奥が深いなぁ・・とため息が出てくるし、
まぁそこで使われる一本、一枚に対しても
木材自体の個体そのものは当然ながら、それを置いた際の空間との関係を
掘り下げないといけないなぁ・・と感じた。
それは何気なく毎日やっている事ではあるんだけど(材木屋としての癖)
より具体的に意識してやることでその材木の個体と空間の関係を
もっと良く見せる事ができるのかと思う。
(何を言っているか良く分からない内容になっているのかと思うけど
ここに書きながら思考をまとめているのでお許しを
3坪の中での見え方、10坪中での見え方、窓の位置、その先の屋外との関係性
そういったより具体的な想定をして、そこへ木を置いてみる事
空間トレーニング的な事)

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■ MUKU-DATA 岩室の家 金子勉建築設計事務所
金子さん設計の岩室の家、完成してから早いものでもう15年が経過した。
いろいろな木材を大胆に使っていただき、
当時を思い出すと材木の手配もやりがいがあったし、
独立仕立ての技術のある大工さん(杉井建築)もやる気満々で、
金子さんを中心にそれぞれの職人さんたち皆さんがチーム一体となり
気合入れて工事した思い出深い現場だった。
坪庭の木製建具廻りの補修で、ここ数日お邪魔しているが
時と共に、益々深みを増してきているように思う。
床材は経年変化で色は濃くなり、桧、栗、各所の化粧の杉材も
全体に調和している。
木はやっぱり年月と共に味わい深く変化するものだなぁと実感できる。
若い頃は、国の文化財となっている茶室など
なんでこんなに全部グレーになって煤けているようなものがいいんだろう・・・
と思っていたが、毎日毎日、木を触り建築の事を思い、今となると
その本当の良さという事が少し分かるような気がします。
そういった文化財級に比べたら、まだまだ木の良さは漸く出始めた感じか・・
そこで暮らす人に触れられ毎日木の床の上を行き来して
一枚板の栓のテーブルで食事をする。
少しづつ凹んだ傷ができ、
ツルツルした木の表面が自然な形でエージングされていく。
生活の跡の小さな傷は、外からの光をやさしく受け止めて静かな光沢を放ち
室内全体に柔らかな光と独特な空気感を漂させている。
桧の床や階段は色が焼け濃くなり、
栗の床も同様にチークのような色に変わっている。
桧も栗も色合いは同じようになり、脚の裏から伝わる硬さの質感が少しだけ違う。
もう10年、その先の10年、漸く本当の木の良さが醸し出されてくるだろう。
「オレ、この家、凄く気に入っててさぁ」と家の主が言っていた。
そうですよね!いいですよね!
大切に使われていてそこで暮らす人仕様に家も深化していると思った。






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