MUKU-DATA  凸凹した柿の辺材

先日挽いた凸凹と瘤のある柿の丸太の辺材部分
板挽きする際に、出っ張った瘤の部分がポロポロと取れていく。
辺材部分なので黒は少ないが
素材としては形が面白いかと思う。
この形や雰囲気を何かに活用できれば・・と。

その為には、柿の木は虫が入り易いので先ずは樹皮剥がしを行う。
凸凹しているので剥がすというよりは細かく剥ぎ取っていくといった感じで
時間を作っては地味な作業の繰り返しで
なかなか・・大変といえば大変

材木屋的スタンスだと、この素材から何か器とか木工品を作ってやろうではなく
なるべく凸凹した自然のままの辺材を残しながら
素材としていづれ誰かに使っていただけるように・・・と
だから、決して楽しい作業ではなく、修行僧みたいな感じもする。
まぁ素材として虫にもやられずに、この状態をキープしつつ
後々木工品用の材木として使えるようにする事が
材木屋としての仕事といえばそうなるのかと思う。

素材そのものとして使える材木にすること。
シンプルで地味な作業だけど、ここで手を抜くと素材として使えなくなる。

作業をしていると自然のままの形に勝るものは少ないなぁ・・とも感じる。
ほんの僅か手を加えて何か使えるものにしたいという気持ちも出てくる。
ちょっと作ってみようか・・?

凸凹した柿の辺材、ありそうでない素材でしょ?
そういった特徴のあるなるべく「自然のまま」の材を提供する事も
弊社の大切な仕事の一つかと考えている。