MUKU-DATA  欅 柾挽き製材 2023 8/4

欅の小さな丸太の破片を昨日製材した。
樹皮部分にはポツポツと玉模様が出ていたのでも小さな部材取りであれば
玉杢が挽けたのかもしれない。
でもこの丸太の断片を見た時に、柾挽きしようと決めていた。
柾目挽きと言えば、目の細かな元から末まで真っ直ぐに通ったものが良しとされているし
柾挽き自体、木への挑戦、人間のエゴ、
そして材木を扱ってきた木の特性を知る過去から伝わる製材技術でもある。
柾目で巾1尺あればその丸太は3~4倍の大きさの1m以上の径の丸太から
製材されたものと知ることでできる。
柾目は割れないし、修正挽きをすれば反る確率も板目より数段下がる。
そして目細であれば収縮も殆どない。
天杉(官木)と言われる天然秋田杉や尾州檜の柾目が最高と言われる所以でもある。
しかしその人間のエゴでもある究極の柾目、元裏と真っ直ぐに通った柾目は
キレイ過ぎるがゆえに、これって本物?貼り物ではないか?
もっと酷いとプリントされたもの?と疑いの目をかけられる。
プリントでしょ!?こそが柾目の究極の誉め言葉なのかもしれない。

んで、何で柾挽きしようと瞬間に思ったかと言えば
ウネウネと柾目が波打ち、もし玉杢が深く入ってたとすれば
その部分は玉杢の横から見た断面が見られる訳でツンツンしてて・・
要はあまり目にしない「傾いた材」好き、面白いじゃん!ってノリからです。

ギザギザと面白い傾いた柾が取れましたよ。
音波みたいな・・木の波、木波っていったら言い得てるかなぁ・・

これってどこかで見た事あったよねぇ・・なんだっけなぁ・・って。。。
そうそう、んだんだ、
ジョイ・ディヴィジョンのファースト・アルバム『アンノン・プレジャーズ』の
ジャケットみたいな波模様だぁ~ !





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