■ MUKU-DATA  古材再利用
「古民家再生プロジェクト」が始まった。。。
なんて、良くある古民家リフォームような大それたものではない。
使える材を残しつつ、材の相談をしながら大工さんに少し手を入れてもらう。
オーナーさんが一番大切にしているのは、ここの侘びた雰囲気。
まずは隅間だらけの縁側の地松の板から手を入れる。
ここの下地を調整して、例えば杉の5寸巾程度の無垢フローリングを敷いて古色仕上げってパターンもあるが、
何だか良くあるジャズの流れた居酒屋?みたいになってしまいそうで。。。
じゃあ、例えば欅の巾広に吸付き桟を入れ、ランダム巾に並べればそれなりに見栄えもするが、
それだとコストがかかり過ぎる。。。
厚みも巾も違うがこの地松を再利用するのが、ベターではなかろうか・・とあれやこれやと話し合う。
以前、インドネシア古材を入手して、あまりに黒ずんでいたので、
少しキレイに洗い流そうと思って汚れを落とし始めたら、
どこまで落としていいかわからず、どんどんキレイにしてしまい、
乾いたその様子をみた時、こりゃ失敗した、全然雰囲気がなくなってしまったっていう失敗談などもお話したり。。。
盆栽屋の弟子が以前から気になっていた棚の下に置いてある鉢を
親方が留守の際に全てキレイに洗い流してピカピカにしてしまったって話を思い出す。
風雨に曝され長い年月をかけて色づいた自然な古色には景色がある。
古材も汚いのは嫌だけど、古い味わいは新品では出せない奥行き感や重さなどオーラを放つ。
オーナーさんがその事を大切にしている事が感じられる。
できることならDIYで時間をかけ、その場の空気を毎日感じながら、
少しづつ手を加えていくことがいいのかと思う。
ここでの我々の仕事は
DIYで、できないところの造作を大工さんに、
ホームセンターで調達できない材の相談。
少しお手伝いさせていただいてる程度の話
でもこれ、何だかワクワクするんですよね、
如何にお金をかけず(無駄なことをぜず)、
今の雰囲気をキープしながら少し新しい尖った素材も使いつつ、、、って
挑戦でもあるわけです。
床の間は何故か縁側板より格の下がる薄い杉板・・・
隅間だらけで縁の下が見える。
下屋部分の屋根下地は昔のままの木端
本屋根はタルキ下に合板が張られてあったので一度瓦屋根替えをしたと思われる。
縁側の大引きは丸太のまま、
太鼓は見るが、丸太のままは初めて見た。

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