MUKU-DATA  栃瘤半割柱 3.3m 380×85mm 

辻惟雄 氏の「奇想の系譜」に出てくる
曽我蕭白の《群仙図屏風》《雪山童子図》や狩野山雪の《寒山拾得図》
どこか不気味で触れてはいけないような危険な香りがしつつも
やっぱり気になってこっそりと見てみたい・・みたいな中毒性があるかと思う。
数年前に開催されたこれらの奇想の系譜展で
曽我蕭白に「醒めたグロテスク」と肩書が付けられてあった。

それらの絵に出てくる顔は決して見ていて心地いいものではない??のだけれど
何か見てはいけない・・ギリギリの狂気みたいなものを感じたりする。

あのギリギリの感じに似たような感覚が、
時々木材の中での「変木」と言われるものを見ている時に感じる事がある。
変木というジャンルの中には比較的受け入れらるソフトなものから
ハードでディープなものまであるのだが(個人的な感覚)
この栃は今まで見てきた中でも、かなりディープでグロい感じがした。
どこかの御殿の床柱に使われていたのか、
旅館の床脇や玄関廻りに使われていたのか・・?
長年使われた後に丁寧に外されて、市場に流れてきたものだった。

それらの絵師たちを奇才というのであれば
このクラスの狂気じみた木材は変木を超えて奇材、奇木と言っていいのだろう。

奇想の系譜で紹介されるような絵が好きな人にはお勧めの1本で???
是非どこかで使っていただきたい。
近寄っちゃいけない!見てはいけない!オーラが凄い。。。
開かずの間に隠しておかなくちゃ💦💦