MUKU-DATA  杉 上小・無地 30/36/40mm 4m 天然乾燥材

杉の側取りした節の少ない上小節~無節の造作材が溜まってきました。
赤身の外壁材を製材している為、ある程度の大きさの丸太を挽きますので
赤身を外した部分の源平(=赤白)と白の部分の節の少ない板が
どうしても出てきます。
その部分は通常は室内で使う枠材や格子材などの造作材として使えるものですが
粗木から加工するひと手間が必要になる為に
最近では室内の造作材は集成材などが使われる事が多いようです。
現場での職人不足と工期がない事などもきっと関係しているのでしょう。。

さて、溜まりに溜まった源平や白木の造作ですが、
何かいい活用方法はないでしょうか?

丸太から製材していきますので
必要な厚みの板には挽ける訳で、今までは造作材として需要が見込める
20mm/25mm/30mm/35mm/40mm その他厚物に
仕上がられるように5mm増しに製材して立て掛けして天然乾燥
物件ごとに必要なサイズで再割して大工さんの元へバトンタッチしていた訳ですが、
例えば12mmの白木厳選の羽目板用原板であれば18mm程度に製材すれば良いでしょうし、
家具用として、必要であればそのサイズに製材して天乾する事も可能です。

尤も、木の家での造作材も無垢の木で作れる事が一番いいのでしょうけど・・
杉は御承知の通り柔らかい木ですが、その質感は優しい気持ちにさせてくれます。
岐阜の市場なんか行くと、広葉樹倉庫と杉中心の針葉樹倉庫があるのですが
競りの際の様子も広葉樹倉庫ではガツガツイケイケなんだけど
針葉樹倉庫ではふんわりやんわりした感じで明らかに場の違いを感じます。

杉ってそんな優しく包み込む効果があるんですよね。
まさに杉並木の林道を走っている時に感じるあの静かな感覚です。

丸太の断面を見ていただくとわかるかと思いますが
板挽きした際の辺材付近は白、中間は赤白(源平)、芯に近くなると赤
同じ1本の丸太から色の違ったものが出来てきます。
造作材をある程度、白でまとめる事も可能です。(巾が広くなるとどうしても赤身が入りますが)
そこに柾目、板目、追い柾目、など木目なども併せて使い分けると
とっても面白い空間ができるのかもしれません。

あとは思う事は樹齢
例えば 300x300x30mmの同じ大きさの板で
樹齢30~40年と杉と、樹齢80年の杉では全然見え方が違うんです。

凄いなぁ・・木って!って皆さんが感動したり崇高なものに見えたりする木は
大概は100年、200年と高樹齢の木に反応されている事が多いです。
このこと、前々から試して見たかったんですけど
例えば保育園なんかの部屋で親御さんと同じような30年程度の杉を張った部屋
おじちゃんおばあちゃんみたいな80年生を張った部屋
そして人の寿命を越える200年、300年という杉を張った部屋
子供たちはどんな行動を起こしそこでどんな感じで過ごすのだろう・・?
って。。
これはきっと皆さんが想像するような結果になるのではなかろうか・・
って私自身も思っているのです。
子供は素直、杉の木も素直で正直・・

杉一つとってもあらゆる角度からみると使い方で広がっていく訳で
そこが自然素材ならではの良さ、効果、力、だと思うんです。

適材適所、下地材になって隠れて縁の下の力持ちになるのも悪くないけど
造作材に適しているこれらの杉たち、何とか皆さんの知恵で活用いただければ
もっと林業、製材業、建築業を含めてみんなが良くなると思うんだけどなぁ・・・

どうですかねぇ・・ お願いと希望かな・・