MUKU-DATA  米松丸太製材 → 3m 150x150mm 節あり ある程度乾燥 芯去り

構造・意匠と検討を重ね、最終的に決まった構造材の明細が流れてくる。
7m、8mの特殊材は、乾燥等で納期は1か月程度必要なので、
事前に発注しているのですが、
どうしても検討途中で変更になったり、見落とされた特殊サイズが数本出てくることがあります。

今回も1本だけ、
米松 節のある化粧柱 3m 150x150mm
出隅部分に立つ柱で、両側サッシがきて、柱と枠が兼用となります。

簡単って思うかもしれないけど、これがなかなか大変。

まず105mm/120mmってサイズは通常流通していますが、
150mmってのがない。
納期は約1週間なので米松のKD材工場へ依頼しても間に合わない、
生材(未乾燥材)なら、どこか探せば丸太もあるだろうが、
化粧に使うのである程度の乾燥が必要。
なおかつ芯去り材で作るべきだろう。
ピーラーのフリッチ盤からは簡単に挽けるが、条件は通常の節のある並材の米松。
(なぜにピーラーだといけないのか、単価の面より、他の構造材の節のある化粧材と
合わせたいからで、その一本だけきれいなピーラーを使ってはそこだけ浮いてしまう
ことを懸念していると思われます)

運よく、少し大きめな径の米松丸太を2本、何かの為に倉庫に保管しているものがあった。
ここで使わずどこで使う。
(木材の在庫は、ここ、これだ!って時が時々きます)
φ500mm弱、これなら芯去りで156mm角は可能

長く保管していたので乾燥はまぁまぁ、このくらいであればいいのでは・・
問題は深く入り込んだ割れ
ここは贅沢取り、セコイ製材をしていると一本も取れないことになりかねない。
芯付近から真っ二つに製材し
芯側から追いかけて木取る事にした。

割れ、脂、曲がりの修正挽きの繰り返し

通常は木表を室内に向けるが、この場合木裏を室内へ向けた方が、
割れのリスクも少ないだろう。

たかが米松の節あり1本、
しかしこれ、
ピーラーの節のない1本を製材するより
何倍も難しいのです。

渾身の1本

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