MUKU-DATA  杉丸太製材  


普段の製材としては弊社は杉丸太の径360以上 450mm以下程度のものを常時製材しています。
赤身の部分は下見板用にして側取りで主に造作材を作っています。
これ位の大きさで癖のない素直な丸太ですと、
タルキ類にも適していますが、タルキ等羽柄関係は人工乾燥されプレナー掛けされた既製品を使う事が殆どです。

日常の事なので杉丸太を製材しているのは見慣れた光景ですが、
先日製材を見ていたら、中まで殆ど節のない丸太だったので、
何だか変な気分になりました。
一枚挽いて、無節、また一枚挽いて、節がない。。ん?次も・・
時々こんな優等生の丸太もあったりします。

見てて気持ちが良いのですが、一方で何だか気持ち悪く・・変な違和感も感じたりします。
もう随分前に伊勢神宮の式年遷宮の年に桧の無節材で作られたそれを見た時も
少し気持ち悪くなった・・(=凄いね、あり得ない・・ って不自然さがそう感じさせる事なんだと思う)

杉も桧もそうだけど、極上のトロの部分を捌くのは素材さえ良ければ簡単で、
何度も書いているかと思いますが、
節を残して、生き節、丁度いい節加減・・ これが何と言っても難しい。
いつか生き節でバランス良い節の板の方が価値が出てきたとしたら、
これは製材所にとっては大変な事だな・・ と、たわいもない事を思っていた。