MUKU-DATA  水車用材

こういった使い込まれて一旦その役割を終えた物を解体して
室内装飾の部材としてあてがう事、
新品ではなく、使い込まれたものを組み込む内装というのは
昔からあったようです。

現在、国内外の材を問わず、ビンテージ系のものが内装材として使われています。
新品よりも高いものを惜しげもなく一部に据え付けたりしている現場を目にします。

時をお金で買っているようにも感じますし、
物が溢れ出している結果、自然と寂びた風流さを求めているのかもしれません。

2007年に銘青会(全国銘木青年会)より発行された「銘木資料集成2」にも
古材のカテゴリーの中の一部に水車材・舟板の写真が載っています。

抜粋
・「舟板」
絶対量が少なく、装飾によく使用される。
琵琶湖などの真水で使われていたものが適している。
盾板、腰張りなどに使用すると趣きがある。

・「水車用材」
趣向を凝らした内装に使用すると味がある。

昔使われていた舟板や水車材は、現代では目にする機会は滅多になくなった。
その昔は、普通に村にあった生活の道具であった事を考えると、

その現代版は何か?という事になる。

水車材や舟板など無い材を探しても滅多に出てこないのなら、
現代の生活用具の中から趣きのある物は何なのか?

もしかしてそれが100年先、
詫びた現代版数寄屋建築部材になっているのかもしれない。

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