■ MUKU-DATA ブラックチェリー 2700x 800x 75mm 五泉市S様邸
納品させていただいたお住まいが完成したとの事でブラックチェリーを確認に行ってきました。
四畳半の書斎の三分の一を
Bチェリーがずっしりと静かに鎮座していました。
ブラックチェリー自体、なかなか巾のある良材に巡り合う事も少ないのですが、
この板は尚且つ杢目がのっているものです。
まず仕上げようと思ったら有刺鉄線が深く入り込んでいる事に気づき、取り除き埋め木、
表面を鉋掛けしたら、思ったより痛みがあり木裏に木固めエースを塗布、
一旦鉋掛けをしてシーズニングしながら材の様子を見ていたのですが、
少し旋回木ぎみで、どうしても捻じれようとする・・・手直し。
途中何度か、材の変更も考慮しながらお客様にも確認していただいたりと
ご足労をお願いしましたが、やはりこの杢目、雰囲気が勝っていたようです。
多彩な杢目が出ている材は、過酷な環境で育ったことの証、
なかなか思うようにはいかず、いうことを聞いてくれません。
それがまた遣り甲斐があり楽しいといえば楽しいとも言えるのですが・・
いろんな思い出が詰まった一枚となりました。
以前、長く愛用されているブラックチェリーのテーブルを見させていただいた事がありますが、
特にこの木は年月が経てば経つほど、色の深みが増してきて
何とも言えない、深く重厚感のある表情に変化していく材かと思います。
