MUKU-DATA  ホワイトアッシュ 見切材

室内の造作材として使われる木材、
見えてくる部分なので、
見た目や触った質感などを主に選択されているとは思います。
最近は針葉樹(ピーラー、ツガ、スプルースなど、国産でいえば杉、桧)柾目の
造作材が高くなってしまったので、
柾目針葉樹より癖があり扱いづらい広葉樹平割りからの造作材の使用も
建築の部材として多く目にするようになりました。
広葉樹平割り材として流通している物として
ウォールナット、ブラックチェリー、ホワイトオーク、レッドオーク、
ホワイトアッシュ、メープルなど比較的入手しやすい材かと思います。
また一部、内地材のナラ、桜、クルミ、などの案内も来たりします。
アッシュとオークは何となく色合いは似ていますが、
よく見れば違う。
ホワイトオーク材の方を好む方が多いのは
アッシュの素直な木目より少し目も積んで交錯した木目のオークの方が
表情は豊かですよね。
また家具の影響もあるのでしょうね。
オークの家具っていうのは聞きますが、アッシュの家具ってあまり耳にしませんもんね。
自身もどちらを装飾としての部材として使うか?となれば、
ホワイトオークを選択します。
but
製材するにあたっては、
アッシュはまだ小割しても比較的曲り難いのですが、
オークは小割すると弓のように反ってしまうという特性があります。
例えば、30mm角を20本なんて言われると、
平割りから製材する我々としては、かなり難儀をします。
アガチスB品のアテ木を思い出します。
全てアテになっているような、
木の繊維が繋がり一枚の板としての形を保っているのでしょうか?
鋸を通した瞬間、暴れ出します。
オークで巾木を挽くなら、成を柾にした柾挽きならまだ何とか、
小割の角はかなり大きく挽いてから癖を取っていくといった製材をしないと
なかなか難しいのが製材する立場の意見です。
仮に単価を倍出してくれるとして、オークの小割に関しては頭を悩ますところです。
長さは4mよりは2m、2mよりは1mの方が
曲り巾の少ない分、作り易くなります。
小さな部材、例えば20mm角や巾木40x10mmなど
部材が小さくなればなるほどアッシュかオークか見た目、
わからなくなるのも事実です。
少し巾のある、例えば棚板や笠木など良く目に付く場所はホワイトオーク、
小割の見切材、巾木など大勢に影響ない部材はホワイトアッシュ
という具合に木の特性を踏まえながら使い分けしていただければと思います。
経験上、そのような使い分けで過去に何度か施工しましたが
何ら違和感などはありませんでした。
ほぼ皆さんそこに意識は行かないものかと思います。
床がオークだから巾木も絶対にオーク、
設計図書に「オーク」記載だから絶対にオーク、
これだとコストアップの要因にもなりますし、
後々、癖の強い部材ですので問題も生じやすくなるでしょう。
適材適所、木の特性を理解して
柔軟に対応するのが宜しいかと思います。

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