MUKU-DATA  ブラックチェリー バラ科(サクラ属)
          5/4 (t32mm 実寸35mm程度)13~14F(L=4~4.2m)

先日入荷したアメリカンブラックチェリーt32mmの平割材を整理しながら立て掛けた。
広葉樹の3m以上となると、オークもウォルナットも、そしてこのBチェリーも
なかなか素性の良い直材というものが見当たらない。
立掛け作業は梱包材の中身の検品を兼ねているので、
ここのメーカーはこうだな・・とか
あの商社は間違いないメーカーの物を入れているな・・とか
この材はこういった特性があるなぁ・・とか
色々と見えてくる。
何より直接手で材に触れ、癖を見、使い勝手の良いようにサイズを仕分けしながら立て掛けていくわけだから
自ずと材の癖など分かってきて自然と身につき材を見る目が養われていく。
材に触れずして材は語るなは、業界の主先輩方々から言われてきた当たり前のこと。
木は当たり前だが、それぞれ材種ごと、
同じ材種でも個体ごとにその癖は違っている。
毎日木に触れる事で自ずと見極めできる目も養われていく。

仕分けしながら、これはこういった部材に向けようか・・
この節と白太は巾ハギにしたら感じがいいかなぁ・・
巾250mm上は階段材にも使えそうだし、見せる棚の棚板にもいいかもなぁ・・
当然、材木屋としてこのt32mmの材を何に向けて使うのがいいのか
お客さんの要望と仮に自分だったらこう使おうと
実践に備えながらの作業となる。

何度か書いているかもしれないが、
ある部材を目にして、常にこれは何に使ったらいいか?
どの部分を木取りして使えばいいか?
自分だったらこう使ってみたい、こう使いこう見せたい。。
その思考は日常の当たり前の事として身に沁みついている。
材木屋としては当たり前の職業病といえるかと思う。

早速、このチェリーの巾ハギ材の依頼を工務店さんよりいただく。
表示はt32mm(5/4 =31.8mm)だが、実寸は35mm程度あるので
27mm程度の仕上げであれば、38mm(6/4=38.1mm)を使わなくて
ギリ仕上がるのではないでしょうか・・・
t30mm仕上げに拘るのであれば、38.1mm材、t27mm弱仕上げでOKであれば
このt32(実寸35mm)を使えば材単価は
材積から計算して約2割のコストダウンで納まる事になる。


立て掛けの際に、何故にリフトで上に上げているかというと、
肩の高さにあると作業が楽で効率が上がるのから。

やはりブラックチェリー材は旋回木系が多いのか・・ネジレがある材も多い

巾ハギ天板用の材を選ぶ作業 なるべく歩留まりを考慮して。。。
例えば270mm巾から、板目を真ん中に入れる為に
両端を50mmづつ落として170mm巾に製材したら無駄が多いですよね。。
なるべく170mmサイズに近い物を選びます。

選び出した材を工場へ持ち込んで、
長さをカットして必要な巾に癖を取りながら製材します。