MUKU-DATA  江之浦測候所 待合棟 テーブル:屋久杉の蓮


多くは石が使われているが、そんな中でもそこで使われている木に目がいくのは
職業柄自然なことで、
あ、待合棟のテーブルは屋久杉の蓮だぁ・・ とか
そこの古材の看板材、やけに雰囲気ある材だなぁ・・
夏至光遥拝100メートルギャラリーの結界には手前は何の古材だろう・・?
突き当りの棒はこれ、確か水車の部材だよねぇ・・受ける台は光学硝子。。

予備知識は殆どなく見学したのでもっと色々な材木や古材が使われているのかと
期待していたが石材が多かった。
そんな中でも、待合棟の長~い屋久杉のテーブルは何だか好印象だった。
蓮状になった屋久杉っていうのが良い。
無傷で欠点の少ないものよりも、何千年と生きてきた屋久杉の力強さを感じる。
大きな傷が随所にあったんだろうと思う。
部分的に大きめな板で埋木がされている。
接ぎ方も埋め木の仕方も大胆でいて特に違和感はない。
これでいいんだよなぁ・・と思うし、むしろこっちの補修の仕方の方が
嫌味がなくていいなぁとも見えてくる。
絶妙なバランス感覚の上で成り立っているのかもしれない。

手元の資料によるとテーブルから突き出した片側の脚は
高野山の末寺、大観寺にあった水鉢との事、
こういった由緒あるものを蒐集できるのは杉本氏ならではだなぁと思う。
樹齢千年越えの屋久杉を支える脚材には
それなりの歴史のあるものを組み合わせる事で全体として更に良く見えるのかと思う。
(勝手な事ばかり言わせていただきすみません、大変参考になりました。)