
■ MUKU-DATA 木曾檜 芯去り 3m 123mm角より部材取り
「桧」木が会うで「木会」
桧という言葉には力があり、多くの人は「桧」と聞くと
少し別格な位置にあるイメージを持っているのかもしれない。
一般材では杉が主流の新潟では、桧となるとやはりどこか特別感はある。
そんな位置づけの桧だが、
同じ桧でも「木曾」の冠が付くとははぁぁぁ・・と
この紋所のように平伏してしまう感がある特別なものとなる。
秋田杉で言えば官木(かんぼく)と呼ばれる天杉のような・・
同じ杉や桧でも別物、別格の扱いである。
新木場の木材問屋さんは尾州檜、尾州、尾州という方が多い印象だが・・
この木曾檜の芯去りの3mの柱材が縁あって数十本弊社にある。
仏壇、仏像関係、宮大工さんなどの人たちが部材取りとして
1本、2本と少量ではあるが小さな需要はある。
1年半前に引っ越し、表札を何にしようかとずっと考えている方が
何周もして、最終的に桧で表札を彫ってもらう事にしたので
桧の柾目材をお願いされた。
そーか、そーか、最終的には桧の柾に到達したのですね、
だったら極上の木曾檜の柾で部材取りさせていただこうと
3mの4寸角を必要な厚みに挽き割った。
細かく積んだ目、高貴な香り、
自ら木取りしながら手押し鉋を掛け、
本当は仕上げは手鉋だと艶も違うのだろうが私自身は大工ではないので
最後はサンダーで軽く擦って面取り鉋で糸面取りをした。
表札なので部材は短くていいので大きな節のある柱を潰したが
樹齢300年ほどの木曾檜を触っていると(触らせていただいているといった感じ)
襟を正すような気持ちになってくる。
200年、300年と生きてきた木、生物学上は死んでいても
年輪の断片、生きてきた証を垣間見、触れる事で
人智を超えたものを感じずにはいられない。






