
■ MUKU-DATA ナイス新潟市場内
先日、真壁風和室の造作材の手配をするのに日頃からお世話になっている
ナイス新潟市場内のミヤックスさんへ杉の割角柱を選んできた。
105mm角の芯去り柱、
真壁和室が当たり前だった頃、3.5寸(105)よりは主には4寸(120mm)もしくは
4.5寸(135mm)柱を使い2間続きの和室の材料を頻繁に納めていた頃が懐かしい。
私のくらいの年代(50歳代)が、それらの材を多く扱った最後の世代かと思う。
3.5寸の在庫が弊社になかったので市場にある多くの中から
適材を選定する。
2面(L)無節(左右)、3面(コ)無節の大面柾目は基本的には4面無節
色、木目、柾目、目合いに佇まい。。。
育ちの良い木は、ぱっと見佇まいが他とは違う。
よくもまぁ、こんな時代にまだこんな沢山の105の割角柱をストックしているものだと感心するも、
最盛期の半分にも満たない量だという。
そうかもしれないなぁ・・ あの頃は造作(鴨居、長押)も赤白~赤まで
豊富にストックされていた。
数ある中から必要な分だけを選べるのはとてもありがたい事。
芯去り柱の割角に関しては、もうここのところずっとこの〇西印の
メーカーのものから選んでいる。
ぱっと見で良い素材(丸太)から製材している事がわかるし、
仮に他メーカーで㎥50,000円違っていて、本いくら違うんだろう・・?
(0.0331×50,000円= 1,655円/本)
10本程度使っても 16,550円高いだけ。。
全体の云千万の建築費にどれだけ影響する金額だろう。。。
安かろう悪かろう。。 安いってのは何かしらの理由があるし
髙い?ってのもそれなりの理由はある。
AはAで販売する。BをBで買うというよりはCをBで買わされている事の方が意外と多いのは材木業界に限った事ではないだろう。
結果はAメーカーよりもBメーカーの方が利益を上げている事が多いのではなかろうか・・?
正直者はバカを見る。。 そんな風潮は未だに続くが
AはA、AをBの値段で買えればその時は得だが、その裏には何か
事情があって嫌な思いをしている人がいるのかもしれないし
仮にAをBで買えたとしてそれは長続きはしないこと。
その先の今後の結果は見えている。
ついでに杉や桧のフローリング類も見てきた。
やはり少し高いものは木味や佇まいが違っている。
厳選した素材から真面目に製造しているメーカーはぱっと見で
良いものだと感じる。
他メーカーと比べ1割高くてもせいぜい坪1000~1500円高い程度
仮に1500円高いとして30坪で 合計45,000円割高
どうだろう?これって。。。
60年生の木と80年生の木、目詰まりも明らかに違っている。
樹齢のいった木の方が年輪が良く締まって目細で収縮巾も低く耐久性もあるだろう。
しかしきっと1割安を選択するところは多いのが実情かと思う。
木をある程度知っている材木屋なら材質の違いは分かっているはずだが
その先の工務店さんからの少しでも安く少しでも利益確保しなければいけないという
実情(建築は受注先行で後で利益確保という現実=利益薄)
に応えている為かと思う。
大手ハウスメーカーは軒並み注文住宅7割から注文3割、建売(企画)7割に舵を切った。
国内市場が先細る中で新たな市場を求めアメリカでM&Aを行い利益を確保している。
建売(企画)7割というのも悪くないと思う。
昔の建売というと粗悪品なイメージ(土地に上物を付けて売れば更に売上があがり利幅も増える)があるが
今の建売(企画住宅)は違うと思う。皆さん必死だ。
「うちの売りはこれです!」とこの品質とこの住宅でこの価格ですって
堂々と示すことが大切なような気がする。
そのうち、職人さんがいなくなって、お金があっても家は建てられないって
時代がもう直ぐそこまできている事も感じる。
今後の住宅業界がどういった方向へシフトしていくのか
注意深く眺めているし、
全く違った形の住まい方、暮らし方、それに合わせての器(家)の
新たな形が現れてきそうな予感もする。





こちらはフローリング類



