MUKU-DATA  欅一枚板カウンター木取り 4m 500×36mm 乾燥材

弊社の木材倉庫には欅材のストックは少ない。
何故なら、昔から広葉樹と言えば欅、
木材倉庫に遊びにくる近所のおじいちゃんなんかは
「おめさんとこ、いっぺことケヤキ、たがいてるんね」
(「オタクはいっぱいケヤキをもっているのですね」と杉との区別はつくようで
杉以外の広葉樹は全てケヤキに見える、ケヤキとする?)
というようにケヤキは誰しも知る身近でポピュラーな広葉樹で
探せばそれなりのものが出てくるであろう。。という理由から。

住宅に使うカウンター材で欅4mの巾500mm程度
適材は直ぐに見つかるだろうと思っていたが、、、
これがなかなか出てこなかった。
数件お付き合いのある同業者さんを訪ねたが
例えば乾燥していなかったり、乾燥材があってもネジレが強すぎたり
差し鴨居用に木取りされた乾燥材は、価格の部分で合わなかったり・・
えーっないの? って感じで・・
(4m 巾500mm 乾燥材 意外とないものだとわかった。
3mまでなら直ぐ見つかるんだけどね)
漸く、条件に見合った材を見つけて厚盤の写真を送り
この欅をカウンター材として木取りする事に決まった。

以下、一連の写真を撮っていたので
木取り製材を終えて仕上げ加工屋さんへ出すまでの材木屋としての流れ





①適材探しと提案
 乾燥、サイズ、耳残し、金額、全体の雰囲気等






②厚盤より必要部材を木取り製材
 この厚盤からカウンター材を取ることになり製材
 長く保管された材なのでネジレ等を取る為、修正挽きして平面を出してから
 45mm厚に製材する。
 予想とは違う欠点が出てくる事もあるし、その逆もある。
 意外と赤身の色が強いのね・・ 良いのでは。。




③工務店さんと木取り検討
 45mmに挽かれた板を後日、工務店さんとどこをどう残すか等を検討する。
 糸を張り微妙な耳残し加減、奥行き等を見る。
 一方は壁面なので片耳残し、片耳残しは残しだが
 スッキリさせたい意向もあり、ちょい片耳残しで決める。
 あっさりこってり、太麺、細麺、スープ濃いめ、普通、薄め、、
 ラーメン屋だって細々した選択肢があるのに
 一枚板とか材木ってラーメンの何百倍もの金額を使うのに
 詳細選択肢、決定事項が少なすぎるよね。。とふと今思った。

 ちょい耳残し、、、これは時々提案する内容。
 今回は工務店さんとかなり糸を引き直しましたよ。数ミリ単位で。。





④再製材 
工務店さんと決めた線をレーザーで確認しながら再度製材機で巾決めする。
微妙なちょい耳残しは良いんじゃないでしょうか!
(担々麺、辛さ控えめで・・ と時々言うと怪訝な顔をされたり、
断られたりすることもあります。
だったら辛いの食べるなよ・・ でもちょい辛が欲しい時があるのです)
うちの製材は大辛でも中辛でもちょい辛でも何でもござれ。
製材機のある製材所の強みでもある。






⑤仕上げ加工屋さんへ
 材木屋での木取り作業は終わり
 次工程の仕上げ加工屋さんへ詳細の仕上げ具合を伝える。
 こういう使い方をするので・・から始まり(どこにどう使うかわかっている方が良い)
 耳の仕上げ加減、少し欠けている部分の加工、サンダーの番手等



⑥完成したら現場へお届け
 塗装まで頼まれる事もあるし、工務店さんの方で行う事もあります。
 これは36mm厚なので二人で比較的簡単に搬入できるかとは思うけど
 4m材だと家の中で曲がれない場所もあったりするし、
 重いものだと二人では搬入できない場合もあるし
 曲り階段の2階への搬入だと外からの搬入しかできない事もあったりで
 結構、現場へのお届けも大変で大事な作業の一つなのです。


 んな感じで、、、
一連の作業は一日で全て終えられる訳でもなく①~⑥の工程は相手の都合もあるので
全て別の日でのそれぞれの作業。
この欅、木取りしたら意外と良い感じになっているので
仕上げて設置したらいい雰囲気でよく見えると思う。

これで、この値段ってどうよ!?
てんこ盛りでリーズナブルすぎる値段じゃないの?

行列のできるラーメン店みたいにならないってのは何故???
みんな、木、使おうよぉ~ !