MUKU-DATA  化粧柱(木材倉庫にて)

最近住宅の内装を考える設計の方とのやりとりで化粧柱の選定が2件あった。
梁や桁など水平に使う横架材、柱は立てるので垂直材
木材構造躯体の中で唯一の垂直材は柱(束も垂直ではあるが)
木質仕上げ内装に目を向けると、
水平面の仕上げは多い。
床、天井羽目板、壁面横張り、一枚板も水平置き、
縦のラインで表れてくる材は化粧柱、建具枠の縦枠、あれば床柱、縦張りで張った羽目板
基本、横と縦のラインで構成されている。
現在の主流は一般的には、床は無垢フローリング、時々天井の一部は羽目板を使うが
ほとんどは床のみ無垢で天壁は白(クロス、塗装、塗り壁)
建具枠も極力見付は薄かったり壁の色と同じにして、その存在感は消される。
1件の設計者は床が無垢フローリングで他は白いキャンパスに、もうちょい木質系を組み入れたく
縦ラインの材木をどこにどう使い見せるか?を考えられていたようの思えた。
横面に対してどの程度の割合と配置で縦材を見せるか・・
縦ラインが入ることで随分と見え方や印象は変わってくるかと思う。
話は逸れるが、壁面での羽目板張りは、
室内に対して垂直面となるが、横張りと縦張りでは随分と見え方も変わる。
もう1件は、床の間ではないが床の間らしきものがある一部畳間での隅柱の材の選定
床の間ではないにしろ、床脇の隅に立つ柱
個人的には抑え気味にしつつ、香節や変木類、一位や槐の艶を落としてのラフな使い方など
想像していたが、
どれも材が「床柱」のイメージ、床柱としての意味を持ってしまうとの事で没。
床脇だけど床柱ではないものとの事だった。
弊社は銘木店ではないので唐木類から始まる正式な床柱類は在庫にないにしろ
いづれのケースも化粧柱の新たな可能性を感じる選定となり勉強になった。
垂直材の持つ意味、縦ラインの見せ方、
もっと掘り下げるとまだまだ面白そうな使い方は潜んでいるように思える。

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