MUKU-DATA   W.D.W 様


何かが作られ生まれてくる製作工場へ足を運ぶのはとてもワクワクする。
特に日常扱っているのが材木なので
木に関係した工場、例えば大工さんの作業場だったり
木工所だったり、ギター工場だったり・・・
作っているもの、出来上がったもの、そしてそこで使われている材木・・
どれも興味深く見させてもらっている。

上の写真はW.D.Wさんの倉庫の脇に何気なく立て掛けられている素材たちだが
(左からクラロ、神代杉の根、神代欅、神代栗輪切り、ポプラの薄挽き、黄肌穴、クラロの引き落とし材・・)
この場面を切り取っても素材を大切にして一つの素材に長く向き合っている事が
なんとなく伝わってくる。

クラロの厚めの樹皮を薄く挽き割って素材としてまとめてあったり
(皮だよ、皮・・)
整理整頓された小さな素材を見ていると捨てるところなんて一つもない
もう何もかも捨てられない・・ように思えてくる。

一つの素材、木の断片に向き合う時間が相当長いんじゃないかなぁ・・
芸が細かいんだなぁ・・ 
材を見ながらずっと考えているんだろうなぁ・・ って思う。

我々の材木屋の仕事も同じことが言えるのではなかろうか・・?
遊びではないので時間は限られてはいるけど
いかに一本一枚に向き合い想像力を働かせることができるか?
何にどう使うか?
一枚をどう見せるか?
目に見えない使った時間だけれども
その辺の差がきっと販売する材にも乗り移っていくのかと思う。