■ MUKU-DATA 新発田屋木材倉庫
だいぶ前、と言ってもこの業界へ入って間もなくなので20年、25年前から
顔は知ってるし、何かの機会で雑談程度はした事はあったが
仕事としての接点がなかった設計事務所さんが昨日木材倉庫へ材を探しに
来ていただいた。
作る側の工務店さんも一緒に来られ、
選定した材が取付けの際に問題ないかどうかと見てもらう事も兼ねているらしい。
工務店さんも昔からその設計事務所の仕事をしている事は知っていたので
阿吽の呼吸で良いチームワークを感じた。
開口一番、これ花梨だよね、良いねぇ~
特にこの部分良いよねぇ~ って
ダメージが同居した傷んだ部分を撫でながら話していた。
もちろん、私自身も同じ気持ちで
その傷んでいる部分がこの花梨の特徴で、この一枚全体をつくる大切な個性だと思っていたので、凄く嬉しいのは嬉しいんだけど
心ん中の本質を見透かされているようで、何だか恥ずかしくて素直に喜べなかった。。。
(特に構えていたわけではないけど、ゴングと同時に即、ボディーにカウンターパンチをくらったような感じかなぁ・・)
ストレートな感覚、気持ちは、スーッと心の奥に入ってくる。
建築の事、庭の事、作る際の職人さんたちに対しての想い、木の事などなど
ずっと話していて、肝心な木材を見ていただくのは10分程度の時間しかなく
また、再度、材木を見に来る事になった。
殆どの話がリラックスして素直に頷ける事ばかりで良い時間でした。

磨きのない素地の良母(リョウボ)の曲がりあるものが良いとの事


舟の櫂(カイ)、
古材の櫂を棚に置いているのだけど、これに反応いただいたのは
木材倉庫をオープンして初めてのような気がする。
ある部材に使えるのでは?と見立てていた。



舟繋がりで、舵の古材も見て貰った。
袖壁の見切り材に使うといいと師匠から聞いていた事をお話した。

枌板(ヘギイタ)の話からネズコ(黒部)の天井

天井繋がりで、神代杉(鳥海山)柾目 天井板
これはなかなか出てこないものかと思う。
3坪だけ出ていたので、買っておいたもの。
ここぞという場所に是非使っていただき、長く後世へと残していって欲しい。



名栗の柱や棒、
この細い栗材、どこかに使いたいなぁ・・・
取って付けたようではなく、何気なくサラリと・・・
個性のある材でそれを使う事で室内が良くなるのではあれば・・
常に設計変更をしているらしい。
この事は常々私自身も感じている事ではあるが、
自然素材を取り入れる際(木でも石でも)
固まりかけている図面に柔軟さを残しておかないと上手くいかない事が多い。
その図面に書かれてある、そのサイズと材種を絶対に探す。。。となると
どういう事が起きるかというと
使うサイズより大きな材木を手当てして、そこから必要サイズを切り出していく作業になってしまう。
結果、自然素材感は損なわれ、尚且つコストも高くついてしまう。
自然木、自然な形の木や石を上手く使っている設計士さんは
皆さん図面に余白、変更できる柔軟さを残している。
かりに絶対にその寸法で指定材種で図面通りには出来上がっても
その室内が住む人にとって果たして本当に居心地いい空間かどうか・・・?
人が暮らす家を人が相談しながら作っている事なので
家の心地良さは作る過程での人対人対人の関係で結果に大きく作用する。
人に対する柔軟さ、自然素材に対しての柔軟さ、
そういった事がトータルで上手く進むことで、
そこで住む人にとっての最高な心地いい室内が出来上がっていくのかと思う。
達成する為に努力を惜しんではいけないと思う。


これが開口一番、ボディーを食らった花梨
一部ダメージがありスカスカになっている。
全部がキレイだったらそれはそれでいいのかもしれないが
一部の傷んだ部分がある事がこの花梨の板全体を見た時の
個性となっているのかと思う。
ここいいねぇって声を出して言われたのは初めてのような気がして
嬉しかった。
もう一つ、この花梨の特徴を付け加えるとすると
右上の穴、これは花梨やチークに見られる穴なのだが
山から木を伐り里へ降ろす際に、これらの丸太を像に引っ張ってもらい
搬出したと聞いたことがある。
何だかそんな話を聞くとその過酷な作業風景がこの一枚から思い起こされ
花梨やチーク材にあるこの像で引っ張る為の穴が貴重なものに思えてくる。


全ての欠点を取り除き、木取りされた材木も必要な箇所は沢山ある。
格式ある室内に、例えば抜け節が1つあったとしたら
それを見た時に???何故と頭を悩ませてしまう。。。
適材適所、部屋にはそれぞれに格があり作る際にある程度のルールしきたりもある。(真・行・草)
自然素材、個性ある材は草、かと思うし
今の住宅は行・草が多いのではなかろうか。。
草の中での草の真、草の行、草の草があると思うが
やはり「草」の材は面白いものが多い。
曲りのある材、細い材、一部朽ちかけた材、
材木をそこへおいた際の、空間との関係性
そういった事を凄く考えている人たちだったし、
もう生まれ持っての天性のような気もした。
木材を一本立てた時の見え方、空間との関係、
室内から庇を過ぎて屋外へ
屋外との関係、庭、そこに植えられた樹木、置かれた石
建築は奥が深いなぁ・・とため息が出てくるし、
まぁそこで使われる一本、一枚に対しても
木材自体の個体そのものは当然ながら、それを置いた際の空間との関係を
掘り下げないといけないなぁ・・と感じた。
それは何気なく毎日やっている事ではあるんだけど(材木屋としての癖)
より具体的に意識してやることでその材木の個体と空間の関係を
もっと良く見せる事ができるのかと思う。
(何を言っているか良く分からない内容になっているのかと思うけど
ここに書きながら思考をまとめているのでお許しを
3坪の中での見え方、10坪中での見え方、窓の位置、その先の屋外との関係性
そういったより具体的な想定をして、そこへ木を置いてみる事
空間トレーニング的な事)

■ MUKU-DATA 杉 枌板 L=1000mm 巾150mm
枌板(へぎいた)といえば黒部(=ネズコ)
枌板にするネズコの丸太が出てこないと耳にする。
弊社的には頻繁に問合せをいただく材ではないが、
数寄屋建築や和風建築、その他、和のテイストを感じさせる素材のひとつだと思っている。
先日、おつきあいさせていただいている銘木匠から
これ、何のヘギだと思うって枌板を見せていただいた。
ネズコではないし、、、 ・・
杉に見えるんだけど・・ それとも何・・・?
杉だったのですが、
ネズコの適材が少ない事と枌職人が居なくなってしまう心配から
技術を伝承する為に、吉野杉の赤身で技術を継承しながら生産をはじめたらしい。
日本の木の建築用材は、素材の良さを更に引き立たせる為に技術に裏付けされた
ものが沢山生まれ、使われてきたと思う。
木の微妙な素材感の良さをここまで細かく使い分けてきた国は他にあるのだろうか・・?
少しでも受け継いでいきたい木の素材の一つかと思う。




The post 大徳寺黄梅院 流水は先を爭わず first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 大徳寺 黄梅院 ( 2022 8/14 )
あてのない旅の途中、そうだ、大徳寺の塔頭へ寄って行こうと不意に思った。
過去何度か大徳寺の塔頭は拝観してきたが、
大寺に寄り添ってある塔頭は比較的小さな院が多いので
建築や庭、アプローチ、そこで使われる材、技術など現実的なものとして捉え見て考える事ができる。
いつもワクワク心が躍り建築と庭の美しさに感嘆させられる。
大徳寺駐車場には、16:00頃着、ひとけもまばらでこりゃいいやって感じで
周辺を歩くと、あれ?黄梅院開いてるね・・・・
ここって非公開だったんじゃないの・・?
過去に一度も入った事がなかったよなぁ・・
ラッキー!ついてる!って感じでここ1カ所集中で拝観してきた。
そりゃ、もう、門を潜った瞬間から別世界ですよ~
苔庭と青々したモミジの葉に覆われた緑の異空間からはじまり~
あとはもう、庭にしても建築しても、玄関へのアプローチも、
全てが何でこんなに美しいのでしょうね!
大きさ、バランス、素材、組合せ、そこで使われる一本一枚の材、
なんていうセンスのよさ何だろう!って。
かっこいいだけじゃなくて、室内からの庭の眺めや腰を下ろした時に感じる
居心地の良さ・・
最近でいうところの和風モダンなんかと比較できないほど(当たり前だけど)
本物の凄さ、凄いんだけど嫌味のないサラリとした材の使われ方、納まり・・
これってだれがこの建物をまとめたのでしょうね・・って
大徳寺の塔頭に来ると毎回感動させれます。
当然材木屋ですので目は使われている材へ向き
知らない材(変木、庭の生垣材など)も多くあった。
自分だったらどう応え?何の材を出せるだろうか?と・・
これも毎回良質な古い建物をみながら思い考える事。
パンフレットと共にいただいた紙に言葉が添えてあった。
『流水は先を爭わず』
このような気持ちで考えている人は多いと思うが
とかく人は弱いのでついつい競争へと巻き込まれてしまう。
自分自身もヒョイとかわしていきたいとは常々思っているが
そうもいかない時もある。。
どういった心構えで材木を扱っていくべきか・・
ここで使われている木材と建物、庭、そしてこの言葉が語りかけてくる。































The post 大徳寺黄梅院 流水は先を爭わず first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 床の間敷板:玉椿(浜栴檀) 伊藤純一アトリエ 様
8月に納めさせていただいた栗の一枚板、立礼卓に使うらしく、
大工さんが加工した天板に、鉄脚を付けて欲しいと再度持ち込まれた。
オイル塗装をして鉄脚を取付けて、現場へお届けした際に、
完成した茶室を見ることができた。
あの玉椿はどうなったんだろう?
あの天井材はどんな感じに見えるんだろう?
あの柾目板、建具にどう使われたか?
と、材を販売して、それがどう使われどのようになったのか見れない事も多いので
やはり出来上がりを見れる事はありがたいことで大切だと思う。
床の間地板:玉椿、天井:9尺無垢天板目、立礼卓:栗一枚板、式台:杉柾目、
建具・家具材:杉赤柾目、・・・
建具の腰板には枌板も使われ、幕板には神代タモがさらりと取付けられてある。
弊社の木材倉庫に眠っていた材が、このように活かされ使われ輝いているのは
とても嬉しくありがたいこと。
派手ではなくどちらかと言えば地味な渋めの材を要で使っているので
通好み、材の良さが空間を引き立ているように感じた。

この床の間の板、浜栴檀(はませんだん)という木なのですが、
一部数寄屋建築業界では玉椿(たまつばき)で当たり前に通っている。
しばらく前にこの材が浜栴檀だと分かった際に、玉椿(たまつばき)から名称を浜栴檀に変え、統一してハマセンダンという事にしたのだが、
それからしばらく日が経ち、やっぱ、これ玉椿っていう響きの方が美しいし、
もう数寄屋建築の世界では玉椿って言われて定着しているので、
やはり玉椿(=浜栴檀っていう名の木ですけどね)って言い方に戻そうかと思う。
建築資材としては玉椿、数寄屋建築部材以外での使用の際は浜栴檀、
何だかややっこしいみたいだけど、そっちの方が自分自身はしっくりするので、
玉椿復活としよう。。。
例えば、シャム柿、シャムって定着してるけど、本当はジリコテみたいなもんかな・・


栗一枚板の立礼卓
穴開け等の仕上げ加工は大工さんが行ったようで、
そこに脚を伊藤さんがデザインして、弊社でオイル塗装、脚を鉄工所へ依頼、取付を行った。
オイル塗装すると栗らしい木目が浮き出てきた。




建具腰板には枌板が使われている。

茶室への式台:杉柾目片耳残し ピンぼけしてしまったが・・・

何気に、神代タモ・・・


お茶、やっときゃ良かったなぁ・・と常々思ったり・・・
伊藤さんはやってるらしい。。
熟知してれば、もっと別視点で材のアプローチ、ご提案ができるんだろうなぁ・・と。。

The post 割肌丸太 杉丸太スツール first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
The post 割肌丸太 杉丸太スツール first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 4mm x 128mm x 1180mm エイジング加工板
■ MUKU-DATA 黒部 板目枌板 矢羽根網代
The post 数寄屋建築 漸草庵 ① first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 漸草庵 百代の過客 立礼席
柱:槐六角ナグリ 幕板:栗虫食い
The post 数寄屋建築 漸草庵 ① first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 天井仕上げ材
The post 木製品から見た中世のくらし first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>
■ MUKU-DATA 木製容器 御井戸遺跡(西蒲区) 縄文時代
The post 木製品から見た中世のくらし first appeared on 新発田屋 木材倉庫.
]]>