MUKU-DATA  神代杉(鳥海山) セラッド塗装仕上げ
木には何でもかんでもオイルを塗ればとりあえず良くなるのでは・・と早い頃思っていたが
オイルを塗るとどうも塗る前の方が良かったかなぁ・・って材種も何種類かあるように思う。
例えばインドローズなんてそのままオイルを塗ると木の導管の為なのか、
中まで浸透し過ぎて、全体の木目が沈んで重くなったように感じる。
これは同種のソノケリンも同じ。
事務所の土足床にソノケリンを貼ったので、汚れるといけないので
自らオイル塗装をしたが、個人的には塗る前の微妙な色合いの無塗装の方が圧倒的に良いと感じた。
そしてローズ系は導管の奥まで浸透するせいか、他樹種と違い数か月しても
なかなかオイルが乾いてこず、初めの無塗装の色合いが戻ってこない。
神代木系もその中の一つ。
オイルをベタ塗すると、どうも木目全体の表情が沈んだように感じていた。
これはオイルだけに限らず、ウレタンやセラウッドも同様で
この手の材はどうも塗らない方がいいのでは・・・と日頃少し悩んでいた事でもあった。
お客様の要望は様々で、質感、美的な価値以外に、使い勝手や機能性というのも
生活をする上では大切な要素。
弊社のお客様はオイル派が多いが、中には輪染みなど気にして
ウレタン系を要望される事もある。
今回、神代杉のセラウッド塗装のご要望。
木目が沈むかどうか悩みの課題のひとつだった神代。。。
この神代杉は、毎日良く眺めていた材で、微妙な銀色に光る色加減はとても魅力ある一枚だった。
自分なら多少汚れても、この質感と色合いを最優先にキープしたいので
これに関してはリスクを抱えながらウレタン等塗るよりも、
無塗装のままで使う方が良いだろうと考えていた材だった。
色と質感には相当気を付けながら塗って貰ったのだろう。
シルバー色から多少ゴールド色(シャンパンゴールドのような感じ)に変化はしたものの
その輝きや質感、雰囲気は損なわずに神代杉らしくコーティングされたかと思う。
これは塗装屋さんの技術的な事も大きいかと思うし、
何より木が大好きな塗装屋さんなので
常に木に塗る塗装に関しては試行錯誤を繰り返して塗られているように感じていた。
技術、経験、好きであることの成果かと思う。
これなら今後、神代やローズ系でウレタンをお求めのお客様がいたら
お勧めしてもいいのではと思った。

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