MUKU-DATA  令和2年全国優良銘木展示即売会 岐阜銘協  令和2年10月14日
岐阜へ材を見にいってきました。
岐阜銘協さんには2年半ほど来ていませんでしたが、
この日は一年で最も気合の入った材が並ぶ市日、
毎月市に来ている同業者さんに聞くと、やはり普段より今回は材も多いし人も多いとの事。
でも3年前の全銘展に比べると明らかに良材も少ないし
安くなっている材種もあれば高くなっている材種もある。
あとは普段、新潟で商いをやっていて求められる材の傾向と同じように
新たな流れ(例えばウッドレジン系)に材を向ける為に仕入れている業者さんも
ちらほら目にした。
良材が少ないというのが実感。
あきらかに大きな丸太が少なくなっているだろう。
昨日より3年前の方が全然良い材があったし、、
3年前に感じたことは5年前の方が全然良材があったということは
昨日見た材たちも3年後はきっとあの頃はまだ良かったねってことになるだろう。
銘木市場は
和室材の床の間、床柱、天井板などから
一枚板類が多く並ぶ市場へと変わり、
大きな材がない事から
今後は一枚板中心から新たなジャンルへの銘木市場へ変化していくのかもしれない。
もっと色んなアイディアで小さな材や自然が作ってくれた自然のままの材を
上手く活用できる若い人たちが出てくれば良いと思う。
今回一番良かったことは16歳で木が好きで商売を始めたKさんと合えたこと。
昨年会社に問合せをいただき、電話で色々と話す中で、
まだ若いけどしっかりした対応で20代後半くらいかなぁ・・なんて思いながら
年を聞いて度肝も抜かれた。
まだ中学生という。
はぁ・・・すげぇ人いるなぁ・・木が好きなんだねぇ・・って思っていたが
市場で、若い男前の人がいたので
知合いに彼誰?って聞いたらKさんって事がわかり初対面で名刺交換して
少し話ができた。
16歳だけど愛想良いし腰も低いし話もできるし尚且つ男前
そして何より木が好きで自らの感性で材を探し販売している(SNSで見かけていたので感じていた)
独自の感性で材を見て、その良さを伝え販売する要素が
全て備わっているように見える。
材木業界(銘木)では100年に一人の逸材
かもしれない。
自分は行くところがなかったから何となく家業を継いだようなもんだが、
材木・銘木業界へ何の縁もなく進みたいって
若くセンスと才能がある人なんて
殆どいないのでは・・と思っている。
(志し高く入ってきた人がいればゴメンだけど)
と同時に仮に材木業界へ就職したい!という人がいたならば
あっという間に旧態依然としたこの業界も一気に変わって
面白くなるんだろうなぁ・・って日頃から思っていたので
Kさんのことは陰ながら応援させていただこうと思った。
仕事場の机の脇には恥ずかしながら自分が目標とする事を3つ書いてあり
(マジックで書いたのでもう色褪せているのだが)
その中の一つに
「材木屋に就職したいと思う人が現れる業界へ」というのがある。
設計をやりたいという人は五万といるけど
そのうち誰か一人でも材が好きで広めたい、
材を扱いこうやってみたい!なんて人が出てきたら
きっと大きく変わるんだろうな・・と思っている。
Kさんのこと、そして新たに出会えた同業者、
材のこと、これからのこと、
帰り道中そんなことを考えながら帰ってきた。

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