■ MUKU-DATA 樫(カシ)の木
痛々しい樫の木の手入れをした。
芯部分は丸太の時に芯腐れしていたのだろう。。
虫にもやられ、腐った部分もあり大きな穴も開いている。
木口を整えるのにカットしてみると
樫特有の黒い筋模様が現れる。
丸太の木口に現れるこの黒筋模様は牡丹の花のような柄なので
樫のボタンと言われたりする。
この樫も丸太の時の木口はキレイな牡丹の模様が出ていたのだろう。
芯腐れ部分に残っているスポルテッド模様が目をひく。
なかなかの上等なスポルテッド模様かと思う。
この木が芯腐れの進行する前に出会えていたならば
朽ちかける前の状態でこの欠けた部分全体にスポルテッドが
残っていたのかもしれないが、
自然相手なのでそう上手くはいかない。
木口をカットして、凸凹した辺材の樹皮を自然のままの形で剥がして
朽ちかけた部分の大鋸粉を取り除き、割れ止めを施す。
ボロボロなんだけど、良い樫の木だなぁ・・って思う。
長さ2.5m 巾は600~800 厚60mm
樹齢がいって風格もあるし、辺材付近の杢目も美しい。
穴の開いた部分や欠けの部分などレジンで成形するのもいいし、
もう何もしないでこのまま使ってもいいんじゃないかなぁ・・ってほど
雰囲気のある樫の木だなぁと・・手入れを続けた。