MUKU-DATA  杉板 1820 約300~450mm 7mm  うずくり仕上げ

杉板の2分3厘(7mm)の板、業界では通称2分3(ニブサン)
主な用途としては、天井板が多いかと思います。
純和風建築の必須アイテム?

このイメージが出来上がっていますので、
純和風以外、なかなか登場できないでいる材料の一つかと思います。

内装に木を使うとなると、どうしても羽目板となる場合はが多いのですが、
羽目板ですとどれもその表情は似たり寄ったりで、今ひとつグッとこないのが実情かと思われます。
材種を変えてみると、少しは表情にも変化が現れますが、
そこでは、節が無いね、
いい木使ってるね(値段の高い木)、こんな樹種の羽目板があるんだぁ・・、
タモ柾で特注でいきましょうか?などなど
羽目板という枠から抜け出せなくなり目地の入ったよく目にするありきたりな表情になってしまう訳です。
(羽目板を否定している訳ではなく適材適所でその効果がUPする事も多々あります)

昨日、某建築家自邸の材料選定で、あれこれと板を見ながら
話していたのですが、
あの建物故にどうしてもそこに羽目板が貼られるよりは

別な表情が出せないか?と・・・

そこで2分3を素材として検討していただく事になりました。
当初の見積りは杉の羽目板、この材ですと3割UPですが、
板そのものの価値は10倍以上です。
上手く納まったとしたら、

その見え方は羽目板の2、3倍もよく感じるかもしれません。

私は建築家ではありませんから、

全体の雰囲気、感じ、その完成した時に受ける感覚など
全体イメージを手に取るように把握していませんし、
この2分3、うずくり仕上げで表情は強いですから、扱い辛い材なのかもしれません。

2分3だから天井、羽目板だから内装、竹だから茶室、など
それらに捕らわれる事なく、
これをどうそこへ置くか?ってもっと自由にあれこれとやっていく事で、
家の表情も多様になり広がって、

材の用途も新たな使い方が出来ていくのでしょうね。

この薄い板にうずくりをかけてって素材、

昔の人って凄いなぁ・・って思います。

まだまだいっぱいあるんですよ、面白い素材が。

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