MUKU-DATA 新発田屋(シバタヤ)木材倉庫 天然乾燥中

今日は29日、木曜日。
今日で仕事納め、来週はもう2023年!
来週は来年というのもなかなかだなぁ・・と思う。

いつも話しているが木は一枚一枚違った顔を持っている。
同じ共木でも微妙に状態は違う。

桟を入れて乾かしている(天然乾燥)一枚板の仕入れた時期や製材した年月日を
見ながら次はどれをどう加工しようかとじっくり板と向きあい尋ねてみる。

この板はこう加工しよう。。。 これはまだ早い。。。
この木の塊は製材をかけあの部材へ向けるといいのでは・・?
一つ一つ、大きさ、状態、材種、木目と違っているので
じゃぁ一気にこれへ という訳にはいかない。

実はこの作業も大切な一つ。
折角、良い感じの曲線を製材して落としてしまったらその良さは半減するし
長さはを全て整えてカットすれば見てくれは良いが
あと5cm足りない・・・ ってことも出てくる。

かと言って、そのままの状態にしていたら
お客さんには単なる木の物体にしか見えないだろうと思う。

自分なら、この建築の中でのこの部材へ向ける
というのは材木を見て常に考える思考になっている。
ここがまた問題で「自分なら」が付くと凄く限定された材になってしまう。

木の素材の可能性は無限大に広がって欲しいと願う一人である。
木+才=材  才の部分は無限大
才の部分を多くのお客様用として取っておく木取り。。。

はい、これは框材用、こっちは床の間用、こっちはキッチンカウンター用、、
ではタダ単に材木屋の小さな脳ミソの店主に与えられた部材になってしまう。

個性的なキャラを残し、寸止めした木取りの材木
材をみていただき、自分なら・・と創造力を掻き立ててくれる材木
その辺で止めておくことが(これが難しいのだが・・)
才の部分が広がっていくのかと思う。

そんな感じで一枚一枚、保管中の材に向き合っていると
空想はどんどん広がっていき、あれ今何時だっけ?みたいな不思議な感覚に陥る。


今年も木を通じて多くの皆様とご縁をいただきました。
ありがとうございました。
そして皆様の自由な発想で木を使っていただきこんな使い方あるんだぁ!って
むしろ刺激をいただきました。勉強になります。
皆様の才によって、木の可能性はまだまだ無限だなぁと感じます。

来年も、多くの自由な「才」を木に吹き込んでいただき
木が素敵な「材」へと姿を変え、皆様の身近なところで使われることを願います。

新年は 1月10日(火)スタートとなります。