MUKU-DATA  右:スポルテッド栃  奥:栗

トイレを作るのに床はコンクリート下地にしたほうが良くて
床面の一部をコンクリートで固めることにした。
入口から通り土間風を考えているが、
木を扱う仕事なのでどうしても土間の一部に木を埋め込んでみたい。
(使い込まれた古い石も捨てがたいが、ここは木)
土間に枕木は良くあるし、
枕木でも中古枕木の方が枯れて傷んだ表情はいいのだけど、
さて・・
現地の丸鋸で挽かれたであろう刃の跡が残った
未使用だけどかなり古いチークの角材もあって、それも考えたんだけど、
それは次に取っておこう。
じゃぁ、使えそうにない木、当分売れないであろう材と
倉庫を物色、5~6枚の候補、
内、3枚を実際に現場に敷きこんで検討してみた。

(石は敷石といい、瓦を敷くときは敷瓦、敷木とは耳にしないなぁ)

① Lに曲がった栃
ブーメラン型なのでコーナー付近に入れると
それなりに面白いのかもしれない。
が、もしかしてもくもくしくなり過ぎて
野暮ったくなるかもなぁ・・


② 栃スポルテッド
傷んでいるが表情は豊か。
ここでふと思ったのですが、
土足で歩くとなると、表面は汚れてきて色合いはいづれグレーに変色する。
スポルテッド栃の最大の魅力はその黒い筋模様であり、
栃は、材面が擦り減っていってもそれほど夏目が擦り切れて
浮造りがかかったようにはならないであろう・・と。

数年後グレーに変色、更に木にしか出せない表情、
擦り減った時にみせることの想定をすると
樹齢のいった杉なんかはいいんでしょうね。
水車板や舟板なんかもいいのかも。。。

栗も夏目はすり減り、
冬目の年輪部分が立ってきそうだなぁ・・
と、
この時点で栃はパス。

きっと靴を脱いで上がる場所なら、スポルテッド栃の魅力は続くことでしょう。

③ 栗
で、栗。この木は木裏は鉄砲虫の穴だらけ、
木表は肉が少なく、さて何にしようかと時々眺めては考えていました。
これはなかなか使い辛い(=売り辛い)
こういった使いづらい材料や反った材、割れた材など
どうしても出てくるもので、その活用方法も常日頃のテーマの一つ。

L型に曲がるコーナーの出隅から、または入隅からの方がいいのか?
入口入って直ぐがいいのか?
次の間へ行く手前の式台風に据えるのがいいのか?
いや、何の意味も持たせないほうがいいのかもなぁ・・とか、
あちこちに置いては眺めてと
いろいろやってみた。

とりあえず、深く意味もない通路に据えておいた。
来週、コンクリートを流し込む予定。
まだ、ここと確定した訳ではないが、自社の倉庫なので軽い気持ちで眺めている。
(お客様からお任せなんて言われたら相当悩むでしょうね)
今日、倉庫に業界以外の方が2名来る予定なので少しこの件を雑談してみよう。
昨日も設備屋、大工さんと意見を聞きながら
あちこち置き換えていたけど、
人の率直な意見や感想は、面白い、
おおいに参考になるし、刺激をもらえる。

コンクリートで固めたら、もう外せない。
もっとこうしておけば良かったという形がずっと残ることになる。

それもまた良し。

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