MUKU-DATA  左:舟板の舳先(へさき、みよし) L 2500mm 巾90mm x2本 枠巾約420mm

木場の銘木匠が長く持っていた材です。
舟の舳先の部材だと聞いています。
材は桧ではないか?と言われていましたが判別できておりません。
木舟の構造を軽く調べたのですが
舳先のどの部分にどう使われていたのかはわかりませんでした。
これは舳先部材2本を枠に入れてX型に取り付けてあるもので取外しは可能です(軽く押さえてある程度)
数寄屋建築などの欄間、袖壁の飾り用として
数寄者が見立てておいたものです。
なかなかの枯れ具合でいい感じです。
舟板や水車板など数寄屋建築の需要がまだ多かった時代は
こういった材が求められ、探し出され持ち込まれた部材は
汚れを水とブラシで洗い流し
少しブルーが入るように色付けして仕立てあげたそうです。
その色は青というか緑というか・・
長く真水に晒されていると青くなりそれを良しとしていたようで
その色合い、枯れ具合、風合いなどを好んだようです。
風流ですよね、日本人っていいなぁ・・って。
(この国に生まれて良かったと思います。)
この部材も少し色付けされて仕立て上げられているようです。
何を使って色付けしたのかも聞きましたが、
それがこの色付けする為に、
過去多くの銘木商の共通なものかどうなのか?
そこまでは確認しませんでした。
(商品名は伏せておきますが、
調べたら、銅クロロフィリンカリウムという成分です)
今でいうところのエージング加工といった感じでしょうか・・
そのセンスや技術で上手い下手、
好みが分かれる事でしょう。
新しいものに加工を施して、時代という経過した時間にお金を払う。
古い物には味わい、時の重み深みというものが感じられます。
この舳先部材はもちろん古い物です。
色付けだけ少し施したようですが、上手い具合になっているかと思います。
こういったレアな部材はもう手に入らないのかもしれません。。。
ここぞという場所に決めて使いたいものですね。
どこかピタリと当てはまる物件、
ございませんでしょうか?
サイズ:木枠 2500x420mm / 舳先は90mm巾x2本抱かせ
ここの部材かも →  琵琶湖の川船

コメントを残す