MUKU-DATA  建具屋さん 建付けの調整

一部、新しい建具が入るが、その殆どは既存建具の調整作業
古い建物の改修工事現場では、どうしても長い年月の間にその建物の多少の傾きなどあるので
現場合わせ、現場で微調整を行いながら、納めていくことになる。

一方を優先させると他方との差が大きくなり、その逆も言える。
それぞれの職人は全体を見ながら落としどころを考慮し着地点を探し納めていく。

この納めていくという作業が職人のセンスと腕の見せ所と言ってもいいだろう。
納め方の答えはないのでそれは人それぞれ、
そうやって職人さんたちとやりとりしていると、
なるほどねぇ~ って考えつかない納まりも出てきたりする。

難解なパズルで1辺を探し当てハマった時の快感にも少し似ているか・・

職人は納まりに関して、現場で手を動かしている時だけでなく、
現場へ向かう運転中、浴槽の中、布団へ入り眠る前、
手は動いていなくても、直ぐ現場で取りかかれるように頭で納まりの段取りをしている。
納め方を見ると、
現場への情熱の度合い、その職人のセンスが見えてくる。