MUKU-DATA  ホワイトアッシュ材にウォルナット色を着色
先日ある商品で使用する木の部材に対して、
Wアッシュとウォルナットの2つでいく予定になっていたが、
ウォルナットは強度的な問題等あり、アッシュをウォルナット色に近づけられないか?と相談を受けた。
木には本来それが持っている色があり、どちらかといえば木地派だが、
時に塗装はそれ以上の効果を出してくれることも知っている。
必要に応じての必要な着色には否定はなく、むしろ良いのでは・・とも思う。
つい最近、別なお客さんから見せていただいた古い和室の改装した写真には、
細めの床柱の丸太と床脇の違い棚の地束のみ「白」が使われていた。
白といっても胡粉の白というか・・・
侘びた薄暗い日本間の縦のラインに少しだけ使われていた白がハッキリと印象に残っている。
なかなか自分はできない色使いだなぁ・・と思うとともに、
今の季節、まだ若葉の芽吹く前のグレーな枯草の中に可憐に咲く辛夷の白い花にも
同じような印象を感じる。
古い木に塗られた白が、木地以上の効果を発揮しているように感じた。
色は微妙に人に寄って見え方が違う。
当初2つウォルナット色のサンプルを提示するも、
もう少し黄色を入れて欲しい・・と再度頼まれた。。
「えっ?黄色ですかぁ・・?」
もっと黄色が入った方が手元にある本物にウォルナットには近づくらしい。
あとあと聞いたら、パソコンを使って色を作る際にはこの場合は黄色を入れるらしい。。
こりゃ、多分、手元に一つだけあるウォルナット現物サンプルが少し黄色みを帯びているかもしれないし、
仮に少し黄色を入れたサンプルを何個か用意しても、
多分先方の思い通りの色にはならないのでは・・と思い、
急遽、塗装屋さんとお客さんの立会いのもと、実際に見てもらいながら
微妙な色合いの調合を繰り返した。
塗装屋さんは木が好きで木の事をよく理解している塗装屋さんなので、
木に塗ることに関しては長けているし信頼も厚い。
少しづつ調合して塗って、また別な色を足して塗るの繰り返し。
黙々と作業する姿にはその道のプロであることを改めて感じた。
実際にあるウォルナット一枚板に霧吹きで濡らして色を確認してもらう。
同じウォルナットでもそれぞれに微妙に色は違う。
何度も調合しながら色合わせを行う。
微妙な色の違いを何種類も作って見ていただき、
こっちもお客様の方も、もう何が何だかわからなくなってきた。
バストゥーンウォルナットみたいに少しグレー系にして、
オリジナルのグレーウォルナット色にしてみては? と話したり・・・

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