MUKU-DATA  米ヒバ 芯去り 役(上小節~無節) 化粧柱 3000 110x110mm

「と通り」に4本化粧柱が入りますので番付を行なう必要があります。
何もしなければプレカット工場の方が行なう事でしょうが・・化粧になる部分ですので当然確認しながら
自ら行なったほうがいいでしょう。。
昔はベニヤ板に大工さんが加工用図面を書いて(板図などと言っていました)全ての柱、梁、桁を
木の癖を見ながら振り分けていました。

この4本の柱で行なう事
①材種の選定  外部の建具・FIX部分ですので雨に強い耐久性のある材と
そのまま化粧で表しになりますから割れにくい材であること。

桧は板目柱が主流で背割れがある為X、杉の赤味は耐久性はありますが
単価の部分を考えると米ヒバのほうがベターでしょうか

②製材       仕上げ寸法は105mm角ですので、削りしろ+5mm見て、120x120mmを
110x110mmに挽く。

③元・裏      柱は普通、森に生えているように元(もと)根元を下に 裏(うら)は木の上のほうを上へ
立てます。米ヒバのように目が詰んでいる材で尚且つ4方柾目材などは
元・裏が判り難いです。
節の加減や材の痛みなどで例外的に逆に使用する場合もあります。逆さ使いなどといいます。
以前、墨付けした方のミスで和室柱が全て逆さ使いとなり、上棟後にそれに気づき
1本1本取り替えたという話を聞いた事があります。
杉の役物柱などの製品は水分が早く抜けるように逆さに印字してある物が多いので
それをそのまま番付けしたのでしょう。。 冷や汗ものです。

④大面       大面(だいめん)とは正面から見た見える部分の面の事。
芯去り柱は対面が柾・杢になっていますから、一般的には大面に柾を向けます。
米ヒバの場合目詰まりが良く大径木が多いので4方柾目も多いです。

⑤番付       節、板目、痛み具合など考慮して、建築家の平面図、プレカット図(昔でいうところの板図でしょうか)
現場監督の書いた施工図を基に柱を振り分け番号を記載します。
昔は墨壺の墨で数字ではなく漢数字で記載しましたが、木材チョークにて

⑥連絡       プレカット工場に110x110mm角で製材してあるので、105x105mmに仕上げてください
と連絡する。

今日はその作業内容を書いてみました。
たかだか4本ですが、このような感じで次の加工へと引き渡されます。

下の写真は正月にテレビを見ていて撮った一場面。
伊勢神宮の式年遷宮の様子ですが丸太の小口にそれぞれの部材を記載して(木割り)
製材所に持ち込み製材します。
遣り甲斐があるでしょうね。
やってみたいです。

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