
■ MUKU-DATA 欅(ケヤキ)1000 670-470-650 t50mm デスク用天板
昨日は次男の引っ越しの手伝い。
学業?を終えて、はじめて社会人としての生活がこの春から始まる。
先週土曜日、夕方に木材倉庫へ訪ねて来られて若い方。
ハキハキとしてこちらへの気遣いもしていただき
この春から林業関係のお仕事に就職するらしい。
社会人になったら一枚板のテーブル、デスクを持ちたいという思いを長年抱いていたらしい。
木材倉庫にある一枚板類の説明は殆どせずに、ご自由に見ていただいていた。
(私自身は日中の接客で疲れ果て、個室にこもり心身を休めていたのだが)
一枚板とは関係のない、どうして林業の道へ進むのか?とか
他愛もない雑談をしつつ
また倉庫へ一枚板類を見たりされていた。
建築部の長野(=木材倉庫のN)がその頃丁度来てくれたので
その間、室内で長野と雑談して数十分後、
戻ってきたお客様が「出会っちゃいました。」と。
え?・・・
「木に出会っちゃいました!」
え~ どの木に出会ったんだろう!と興味津々
お客さんの後を着いていき立ち止まったそこに佇んでいたのがこの欅だった。
あ、この欅かぁ~!
1mほどだったので倉庫から室内へ持ってきて
この欅の事を良く見ていただきたく横に置いてこの木について
思う事を色々と説明させていただいた。
デスクとして使用するらしくラーチ合板の切れ端をパソコンに見立て
実際に座っていただいた。
その姿を見て木材倉庫のNも私自身も似たような感覚になったのかと思う。
座って実際に使っている姿がすごくしっくりしていたから。
サイズは一枚板としては大きくはないが、樹齢のいった欅、
樹齢は一枚板になった材のサイズに関係なくオーラを放つ。
そこを意識しなくても、無意識に人は感じている事が多いように思う。
そして、この形、人が真ん中に座り左右両端が広がっている鼓型
木に包まれて感じで実際に座って作業を想定しても使い勝手もいいし
包まれている感覚は安心できるし、もしかして集中もできるのかもしれない。
木材倉庫のNはこの形の事をアフォーダンスといっていた。
(え??オレのことじゃないよね?)
そこにある形が人に行動をさせる。
両端に広がる板のスペースに、人は両手を載せたくなるような事を話していた。
(解釈が違っていたらゴメン)
さすが建築を学んできたN、
木材しか知ならい私には出来ない話だ。
あまりに素敵な姿だったので許可をいただいて写真を撮らせてもらった。
木のサイズは大きくはないのだが
大木に包まれている感じがするかと思う。
因みに皆さんに私とこの木との見え方、
Nが座った際のお客様との違いなども試しに見ていただいた。
この樹齢のある欅のパワーはNが座った際も十分に感じられ
Nの座った際も同じように包まれている感はあるのだけど
やはりお客様の方が、とてもしっくりしているように見える。
(オレはどうだったの?)
この欅、杢も良いし形など全体のバランスも良いしデスクとか座卓などに最高なんだけどなぁと
ずっと思っていた木だったんだけど今まで倉庫に訪れた人に触れられるがなくきたが
そういう事だったんだなぁ・・と思う。
木は出会うべくしてその人の元へ行く。
この仕事をしていると度々そう思える事が多い。
あなたを待っていたんだね、と思う。





