MUKU-DATA  ウォルナット一枚板 L1800x約450~650 t50mm
ウォルナット一枚板のデスク用を届けてきました。
抜け節の陥没もあり、一部枝の入り込んだ部分もあり、辺材の白太部分の多くは虫に食われた穴が残っています。
この春、大学に通う事となり、アパート暮らしをはじめた息子さんへの入学祝いだそうです。
当初はウォールナットではなく別な材を考えていたらしいのですが、
量販店や通販などで揃える家具類は色の濃い目のシート貼りの家具類が多かったので
本物のウォールナットにも触れて欲しい思いだったそうです。
材木屋目線からみると、このウォールナットは虫穴も多いし、抜け節もあるし、
一部蒸けてスポルテッド模様も入っている。
幹に這うように枝も付いているし、、、
白太部分を取り除き、いいとこ取りの木取りをして巾350mm程度のストレートカットした
キレイな部材にしたいところです。
でも、これでいいそうです。
むしろこれが良いそうです。
木に対してご理解のある親御さんは、「木とは」「本物とは」を
実際に触れて欲しい思いだったようです。
良いとこ取りの木取りをしてキレイになったウォールナット一枚板では
本来の欠点と言われる姿が見えなくなってしまうからだそうです。
ワークデスクとしては巾を確保するための木裏使い。
表があり裏があり、
キレイがあり、汚い?と言われている欠点もある。
プリントシート貼りの家具はどれも最初はキレイだけど、本物は初めっからマイナス部分も同居する。
負の部分を隠さず、見せる。
木を通じてのそこから見える木と人の関係、
森の中での生物の営み、
そして毎日触れ、そこから伝わる温もり・・
「本物」とはどういうことかを、
知って欲しいという想いを感じました。
オイル塗装は、息子さんがやる予定だったのですが、
急遽時間が取れなかったようで、こちらで塗らせてもらいました。
この塗装作業も、本物の一枚板と触れるいい機会ですので、
是非皆さんにもやって欲しい工程です。
朽ちかけのこの白太部分の模様、
個人的には好きな模様です。
こういった模様は、言葉で上手く表現できないのですが、
言葉だけでは伝えられないことが木には多くあるし、本来、人も同じかと。。

コメントを残す