MUKU-DATA   アク抜き中の会津桐 加茂市界隈

弊社から直ぐの加茂市界隈は、伝統的工芸品の指定を受けている「加茂桐箪笥」の産地であり
写真のように桐を立て掛け灰色になるまで数年アク抜きを行っている光景は
馴染みある良く目にする光景です。
桐材は多く扱った経験がなく、先日900x300x25mmの桐の依頼を受け、
弊社に5寸盤が2つあったのでそこから木取りして納めようと考えていた。
が、
ちょっと待て、桐ってアク抜きしていないと後で渋が出て染みみたいになるのではないか?
と不安になった。
用材は琵琶床の地袋扉、折角良い物を作っているのに
しばらくして渋が浮き出て来ては如何なものか?
イカン、イカンと
アク抜きした材を探す事にしたが、お付合いのある材木屋に聞いても
これがなかなか出てこない。
って事で、さてどうするかな・・と考えていたら、
そーだそーだ、ここら辺には桐箪笥屋さんが多いではないかと
そこに出入りしている方を介して桐箪笥屋さんに連れていってもらった。
5寸盤から製材して、試しに現在アク抜き中の、弊社で挽いた桐材と
桐箪笥屋さんから分けてもらったアク抜き済みの会津桐(グレー色のものがアク抜き済)
こんな身近に桐箪笥屋さんが多くあるのに
工場にお邪魔したのは初めてだったし、あるのは当たり前だが桐材だけ
柾目に木取りされた桐材のみに何だか感動していた。
ここの桐箪笥屋さんは会津桐に拘っている言う。
会津桐は良い良いと聞いていたが、実際ここで桐箪笥を作っている方も
会津桐は目がハッキリと立っていいと断言していた。
(私は、現段階では中国桐、アメリカ桐、そしてここにある会津桐、その区別ができない。)
突然お邪魔したにも関わらず、手を止めて会津桐の事、今作っている桐箪笥の説明など
していただいた。
丁寧に、真っ直ぐ、直向きに製作されている事がその話しぶりなどから感じられた。
こういった表面を焼き、色付けされた材もみせてもらった。
よく目にするグレーもいいが、微妙な色の茶系も何かに使えそうだ。
アク抜きされた3尺1枚の桐板、ようやくゲット
肩の荷が下りた。。。
桐材、会津桐、桐箪笥、桐製品、今後注意深く観察できるきっかけともなった。

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