■ MUKU-DATA  スポルテッドブナ 家具材の木取り
こんな感じのキッチンを検討しているんだけど
スポルテッド材でのTVボードとかどうかなぁ・・とご連絡をいただく。
で送られた来たキッチン画像とリンクがこれ
キッチンハウスさんの CASE69
おおおぅ・・  すげぇ・・ (しかも事例の69 無垢だぁ・・)
こちらは突板のようでドイツの森で3年熟成させたビーチ(ブナ)材を使用しているらしい。
スポルテッド材を意識したのは5~6年ほど前だったかと思うが、
まずは、ギター材に使われた墨流し模様がなんとも言えなくビビっときて
お茶の水辺りの楽器店を見ていたら
バックアイバールのベース、スポルテッドメイプルのギター、
スポルテッドがブックマッチで貼られたカホンと
楽器に使われている木の使い方は面白いものが多いしとても心に響いてくる。
楽器業界ってこれ使ってみようかっていうチャレンジャー?がきっと多いんだろう。
そりゃそうかもなぁ・・ギターの多くは材面、素材の見え方、見せ方が多くを占める。
昔の建築もきっとそうだったんだよなぁ・・
大工は競って材の見せ方を考えていたんだと思う。センス。
今は建築では木目はどちらかと言えば邪魔者扱い的な風潮が長く続いている。
建築学部講師などに聞くとそもそも材木の事を教える授業はないし、
木を分かる先生自体少ないという。
木目は強いから空間に取り込むのは素材そのものに引っ張られて難しいんだろう。。。
キッチンハウスさんのこのトリュフビーチ(スポルテッド材)には正直驚いた。
キッチンにまで既にスポルテッド材が使われてるんだぁ・・って。。
現代の空間がシンプルだからこそ映えるとも言える。
空間は白いキャンパス、
そこに置く家具や趣味なギターなどは住人の個性、絵の具
そしてその人なりの絵が出来上がっていく。。。
のであれば、木のない単色の空間もありなのかもしれませんね。
で、そうそう
TVボード用のスポルテッドブナ材の木取りをしたのですが・・
スポルテッド材ってそもそも朽ちかけの際に菌が走る模様だから材が痛んでいるのが殆どで
この木取りがけっこう悩ましい。。。
この大きさを木取ろうとすると、ちょい寸法が足りなかったり・・
この割れ大丈夫かなぁ・・
この蒸け気味な部分はガサガサしてるけどいけるかなぁ・・
とか、
通常の材の常識で木取りしたら何枚あっても木取りできない。。。
そんな感じで
まず自分で木取りした材を製作をお願いしている木工所へ持ち込んで
材を見ながら使えるかどうか相談
っていう段階
こう作るのであれば・・・
この部分はやっぱり切らないといけないので、大きさがこのサイズであるならば・・
と条件付きとなっていく。。
でも何とか形にしたいと思っているので、またお客さんと相談しながらって感じで
進めています。
弊社は家具屋でも木工所でもなく材木屋、今回のように時々
「この材で・・」と
杢好きなお客さんからは、まず材ありきから始まることが時々あります。
その場合はお付き合いのあるそれぞれのプロフェッショナルな職人さんを
ご紹介、もしくは間に入り相談しながら作るって事もやっていますが
デザイナーでも職人でもなくまずお断りさせていただくと
ただの木好きな材木屋ってことだけなのです。
糸を張り、ギリ取れるかどうか?検討
どう作るかあーでもないこーでもないと
木工所と相談
最近、他のお客様にもキッチンハウスさんのキッチンがって
言われたのですが(それはトリュフビーチではないのですが)
何か目に留まるものを作られているのでしょうね、、
時代が変われば物も変わる。。
建築資材で銘木類が用無しならば、違った形で木を送り出していくことを考えないとですね・・
色々と考えさせられます。
トリュフビーチって、え?何??って感じで
なんだか
気になる魅力的な材の呼び名ですよね
トリュフ(画像お借りしました)
これかぁ 断面は・・
ドイツのブナの森林 Kitchenhouse PRODUCT 02
弊社も近くに山があるのですが(大体ここら辺の材木屋は近所の山を持っている
うちの場合は創業者の曾爺さんが植林し、昭和50年代後半頃までは
枝打ちなど手入れを行っていましたが、現在は荒廃しています)
そこで、このスポルテッド材をやろうと思えばできなくもないですよね・・
3年熟成計画・・
そこで作られたもの
デビューは
「矢代田山のスポルテッド森林」・・
わちゃぁ・・
これだと絵にならんですわね。。

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