■ MUKU-DATA  黒柿丁物 その他 新発田屋木材倉庫


写真真ん中に2丁立て掛けてある黒柿
仕入れは2013年10月
あれからもう11年も過ぎてしまった。
2016年頃からこちらの木材倉庫へ材の移動をはじめたので
移動する際に、全面割れ止めを塗られ包まれていたボンドを
自動鉋掛けして素地にして、更に保管しておいたもの。
一応は芯去り材ではあるが、丸太はそう大きくはなかったんだろう。。
木裏は一部樹芯部分が絡んであってその部分には割れが出ている。

もうそろそろ材も動かないし陽の目を見た方がいいだろうと
表側に出して立て掛けた。
これも決して極上の黒柿には程遠いが、
まぁ、『黒柿』と言わせていただいてもいいだろう。
一部縮み杢が入っている。
柿の木は時々、縮みのある杢を目にする。
縮み杢といえば栃、柿はやっぱり孔雀杢になるのだろうか・・・

サイズは
・ 2730 150×108mm
・ 2730 155×105mm

何へ向けるのがこの黒柿が活かしきれるだろうか?
小さめの床柱?
サイズからして1間半の床框?

黒柿もそうだが、黒檀、シャム柿、紫檀類と
床柱等に仕上げる際は割れの部分を補修して分かり辛くしているものが多い。
ほぼ補修がされてあるのではなかろうか・・
上手に補修するのも技術の一つかと思う。
なかなか現代では床柱の需要は少なく、特に唐木類の床柱となると
極端に需要がなく、
昔から言われる三大床柱の紫檀・黒檀・鉄刀木の原木入荷も皆無?(なのかも)
上手に補修する技術者も高齢となって受け継がれずに補修技術なくなっていく事は
残念なことかと思う。
時代は割れや捩れ、虫穴など自然なそのままのものが受け入れられるような
多様な価値観と需要に変わったとはいえ、
茶室や草の草の設えではない唐木類の床柱を使う真の場所での
バキバキは、さすがにアウトかと思う。



木表





側面1






木裏






側面2