MUKU-DATA  古材、ヴィンテージ系の特集雑誌・他

約半年ほど机の周りにあった雑誌などを年が明けようやくさきほど整理しました。
ここ1年ほどずっと頭の片隅に置いていたテーマは
「何故に古いものに惹かれるのか?」
「住宅建築の中に取り込める古い材とは?」

明確な答えは出ず仕舞いですが、ここ数年明らかに住宅業界、住宅資材業界にも
それを求める声を耳にします。
ヴィンテージ加工ではなく、実際に使い尽くされた足場板など
積極的に集めてストックしている建築屋さんもあると聞いています。
古材で民家風ではなく、
今時の建物にスパイスを効かせるような使い方をされているようです。
(今時っていうと何それ?って事になるのですが・・ いい言葉が出てこない )

それらの雑誌などを見ながら、共感できる言葉や文章をメモっておきました。
随分と省略してありますが、下記がそれらです。

・ほっとする
・洗練された職人技術よりも町の職人の工夫
・共に年齢を重ねていけるのが木製品の魅力
・ウッドクラフトはローテクで原始的なもの
・工夫を凝らした手の跡、経年の空気
・時間を惜しまないということ
・ピカピカじゃない
・使い込んだ風合い
・古いものが持つ空気感
・ヴィンテージが醸し出すくつろいだ雰囲気が包み込む
・使い倒して楽しみ尽くす
・探して使って直す「当たり前」のつきあい
・リストアを経て生き返る
・自ら使い込んだ形跡がその表情に映し出される
・木、鉄、布、紙など古くなるという事は自然に帰っていくこと
・人の手が生み出した美が自然の美しさに近づいていくこと
・成熟した大人が自分の為に
・不思議な引力
・自然に歪んだり、経年で割れたりするのが面白く夢中になっていった
・どこか記憶にある形からリファレンスを切り取ったもの
・背景にはストーリーがあって唯一無二のもの

・などなど・・・

どの言葉もそうだなぁ・・と感じます。

先日機会があり東京である数寄屋建築を見せていただきました。
天井には実際に使い込まれた舟の板がサラッと張られてあり
正直憎いほどかっこよかったです。
全体のバランスといい、使われた跡が放つ空気感といい
話を聞きながらずっとその寂びれた板に目が留まっていました。

いったいなんなんでしょうね・・・

根来(ねごろ:室町時代の朱塗りの漆器)について
細見美術館館長の祖父、細見古香庵の言葉を最近見つけました。
「根来塗の剥げや擦れには、少しもみすぼらしさを感じないばかりか、
 むしろ少しも欠点のないものには物足りなさすら感じる。
 これは人間の魅力にも通じるものだ」

一旦、それらを仕舞い込んで
多分、気分転換が必要です。
今後の大きな課題として。。。

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