MUKU-DATA  栗一枚板 虫食い 左から④⑤⑥ 乾燥材プレナー SOLD OUT

最近、栗の虫食い一枚板を何枚かアップしていましたが、
虫食い板として意識して買ったのは大体これで今のところはお終いとなります。
また心に響く虫食い板に出会えれば、購入しようとは思いますが・・・

当時(2015 2月ですので6年ほど前)自然が作り出す例えば墨流し(スポルテッド模様)や
虫が作り出したその模様に心惹かれ、これは!ってもの見つけては買っていた事を思い出します。
今もそれは変わらず、より木らしく、より自然らしく、
材面に映し出される景色はまさに自然が作り出した芸術、アートだと感じます。

上記の⑤⑥は市場で見つけて競りの際に他に1名欲しい方がいて
競り勝っていただいてきたものです。 → 広葉樹仕入れ
え、居るんだ、こんな虫食いの板が欲しい人が他に・・・
っていう記憶があります。

今も残る古い邸宅、特に数寄屋建築には時々虫食い模様の部材が使われているのを目にします。
昔もやはり同じように木を選択する大工さんの目に留まり
どこかに使ってみたいと思わせる材だったのでしょう。

虫食いの栗で一番感動したのは、
その材を見立て、木取りして炉縁を作ったというもの。
新木場の銘木匠M氏が所有する「栗虫食いの炉縁」です。
→ 炉縁 栗の虫食いと黒柿
炉縁というと黒柿や桑、漆の塗り物と高価な材が使われている事も多いのですが、
栗の虫食い模様を木取りして炉縁にするセンスは流石だな・・って感動しました。
現代版数寄屋というと、ウッドレジンなんかも
材を見立て、木取りして壊れた材や欠点と言われるキャラを活かし
より美しいものに作り上げる事は数寄屋の精神と共通する部分もあるのかもしれません。

無傷無欠点の銘木も良いものですが、
こういった自然のまま、ありのままの姿を活かして
どこにもない美しいものに見せるように仕立て上げる使い方というのも
木を扱う際の楽しみの一つと言えるかと思います。

関連:栗一枚板虫食い①②③

栗一枚板 虫食い④ 1970 600-550-700 t48mm  SOLDOUT

栗一枚板 虫食い⑤ 2180 440-520-530 t51mm SOLD OUT  2022 2/13 東京都 M様

栗一枚板 虫食い⑥ 2180 530-610-610 t48mm  SOLDOUT 2022 2/13 東京都M様