MUKU-DATA  杉 変わった杢目 変り杢  天然乾燥材 10/8 SOLD OUT

杉の変わり杢と言ったらいいのか・・
本社倉庫に小さめの板があったのでフォーカス(木材倉庫行き)

これは2015年に仕入れたもの、
杉で、当時蟹杢と言ったりそれが訛りガニ杢って言われていたりしましたが、
蟹杢って栂に表れるあのウネウネした甲羅のような模様を確かそう言ってたよなぁ・・って感じで、
今朝気になって2軒の銘木商に聞いてみました。

油杢って言っていたり(屋久杉系に多いが)
金襴杢って言っていたり(脂松の杢に使う)
瘤杢って言われてたり・・
何?って この木をブログに書くのに銘木業界ではなんていうの?って気になり
早速電話してみた。

どちらもそれ、昔、日光杉の床柱であったよね・・って返答で、
いづれも「杉の杢」でいんじゃないのという話だった。
確かに、あったなぁ・・日光杉で。。 思い出したわ。
日光杉の床柱と言えば大きな生き節が点々とバランス良く配置されたものが
そのイメージだが、
その中でもこのような木の一部辺材がグシャグシャになっている杢の
日光杉床柱、あった、あった。
その部分が痛んで一部枯れてシャレになっているものもあったので、
杉の「シャレ寸前杢」「辛うじてシャレを逃れた杢」っていう状態の木ですよね。

面白かった話は一軒の銘木匠曰く、
日光街道は車の通りが多く、道路沿いの杉は砂利など飛ばされ、樹皮が傷み
傷んだ傷口の修復を繰り返しこのようになったみたいな事を話していた。
まぁ、それがほんとかどうかは別として、
育つ過程で樹皮から辺材部分に何らかの傷を繰り返し負い、また回復し、
を繰り返した事で
このような杢目になっていったのかもしれないし、
その部分に何らかの害虫被害を繰り返し受けて回復しを繰り返したのかもしれない。

これは日光杉に限らず、吉野杉でも秋田杉でも時々見かけるし、
何が本当の原因かは定かではないが、何らかの負荷がかかり、傷を負った痕だと言えるかと思う。

因みにこの木裏に記載されたチョークの文字を見ると、
秋田の市場で出材されたであろう事がわかる。
これが秋田杉なのか、他所から持ってきた丸太を秋田で挽いて市にだしたのか?
まではわからない。

シャレて(枯れて)使えずにいたであろうこのような杢の杉が、
昨年は岐阜銘木市場で高値で競り落とされていたことを思い出した。


左: 1500 100~280 t27mm

右:1450 300~400 t36mm

木裏