MUKU-DATA  ウォルナット一枚板 L1850~2300 幅1200~1500 t50mm 天然乾燥材 SOLD OUT
先日木材倉庫へきていただいたお客さんのオフィス応接テーブル用として
何枚か見ていただいた中でこの変形で大きなウォルナットをどう捌こうか?料理しようかと
材の前に立ち、睨めっこしていた。
ご提案させていただくものとしてこれが適材なのかどうか?
どこか問題はないのか?
傷み加減、反り加減、そこに置いた時のイメージ・・・・
思いつく事を色んな角度から検討してみる。
数枚見ていただいた中で、
どうしてもこの大きな変形したウォルナットが良いような気がして。。
(求めている感じ、きっと置いたら映える、玉杢びっしり高級ででどうだぁ!感が少なく嫌みがなく自然な感じ、
そこを訪れた人の感動と企業イメージ、・・・・)
このウォルナットの仕入れは2013 11月、良く覚えている。
3~4年ほど前に大工さんに表面を削ってもらい倉庫に立てかけておいたもの。
巾が1500mmもあるから一般家庭ではなかなか置けず、
何度か巾をストレートカットして800~900mmほど切り詰め形を変えようかなぁ・・なんて考えたこともあったが、
都度、いやいや、もう少し待ってみよう・・きっとその時がくるだろう。。と
そのままの状態で保管していたものです。
サイズ感が合えば出ていくということはあるが、
何だか巾を詰めたり形を変えたりするのは、この木は少し止めておいた方がいいかなぁ・・って材もある。
長さ方向に関しては、巾800mmもある材であれば樹高は数十メートルに達するものが殆どだから
一般的には長さ方向はカットされている。
要は売り易い=求められることの多いサイズに作っている事が
一枚板は多いということ。
この変形の大きなウォルナットも巾部分をバランスよく落としていたら
もっと早くに嫁いでいたかもしれない。。
過去に何度かこの一枚の前に立ち、さてどうしようか・・・?
と考えたが、料理しきれなかった・・?、イメージが沸いてこなかった・・
そういった板が大小含め、こうした材を扱っている人は経験があるだろうと思う。
さて、ご提案させていただくのを前に、
再度じっくり一人でこのウォルナットの前に立ち眺めてみる。。
大きいなぁ・・
加工は何処をどうしよう・・
木裏の状態はどんなだろうか・・と反対側を見るのも一苦労
下手な扱いをすれば怪我をするだろう。。(ウォルナット様に怒りに触れないよう丁寧に状態を確認する)
そしてこの材のもっている全体像、部分詳細、欠点、キャラクター等、おおよその特徴を掴んでいく。
ここの大きな節の中に割れがあるねぇ・・
サバ杢(クロッチ杢)が2カ所あるけどこの幹何本枝があったんだぁ・・とか
良いキャラしてるねぇ・・とか・・
出来上がり絶対映えるだろうなぁ・・きっとみんなびっくりして喜んでくれるかなぁ・・(妄想も入り)
木は見れば見るほど、更に良く見えてくるから不思議だ。
あれ?こんな木だったっけ?みたいに。。
いつも見ている一枚のようで、いつもまた新たな発見がある。
見れば見るほど隠れていた部分が出てきたり、木に意思があるかのように木の方が主張し始める感じもする。
この体験は、おそらく人と木の間には、普段人間の意識しないでいる別次元の何か、
第6感的なものを気づかせてくれているようにも感じる。
嘘みたいな本当の話、
木を扱う多くの人が、そのような事を良く言うし、ああそうだよねって自分自身も
当たり前の感覚としてそういうものがあることを理解している。
話がまた逸れてしまったが、
そうそう、なんだっけ・・
あ、、
売り易いように、巾を落とさず、じっと待ってて、
ついに「これどうですか?」って提案できる時がきたので、
やっぱりこのままの形で保管していて良かったなぁ・・って。。
(まだ決まるかどうか分からないのにねぇ・・)
でも、お客様が求めているイメージに
あっこれ、「これ絶対良いと思う!」っていう気持ちで勧められる材って
特にこういった形に関してはそうそう在庫もないし、頻繁に訪れてこないから、
なかなかありそうでないんですよね。。
なので決まろうが決まならいが、
自身にとっても、このウォルナットにとっても、
良い状態での最高の提案ができるってことは
それだけでもいいかなぁ・・って思うんですよ。
木と人は縁なんです。
ささっと
このウォルナットの特徴を書きこむ
因みにメモ帳は一枚板の絵や
採寸時は数字だらけ。
これ落としても何のことか自分以外はわからない
事務所に戻り、特徴を整理
木裏チェック
キャラ多いなぁ・・
因みにこのウォルナットの丸太の製材前の写真が残っていた。
2013秋、名古屋港にて
一番右の丸太がこのウォルナット一枚板
うちで挽いた訳ではなく、挽いたものを数枚分けてもらった材
この丸太の上に乗って、どれどう製材するの?なんて話したりしていたこと思い出した。
あっという間に7~8年過ぎてしまった。

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