MUKU-DATA  岩室の家 設計:金子勉建築設計事務所

リビングにある大きな木製の外部引戸の動きが良くないと数日前にお電話をいただき、
大工さんと見てきました。
屋外との寒暖の差でヒバで製作した建具の上框に反りがでて、鴨居と擦れていたのが原因でした。
お話を聞いていたら、いままで冬場にその扉を開ける事は滅多になかったとの事ですので
竣工から4年経とうとしていますが、もしかしたら毎年この時季は多少反っていたのかもしれません。
建具の上溝の両端を少し削れば、すぐに解消されるのですが、
また春がきて反りも直った時に今度は少し緩過ぎてガタつくといけないので暫く様子を見る事としました。

他に玄関門の格子戸の桟が縮み部分的に外れそうになっていましたので、
(昨年から時間のある時に、と依頼されていました)
真鍮の丸頭スクリュー釘32mmで縦格子と横桟を留め付けさせていただきました。

また車庫扉の杉板も反りの力で釘が浮いていましたので締め直しました。

今回、大工さんと補修に伺い、
建具屋さんが反りを止める為に工夫をしながら作った跡も十分に読み取る事ができました。
しかし、やはり木の家はメンテナンスは必須ですね。

それにもまして室内に使われた木々はこの時季特に代え難いもの、温もりがありますね。
(あ、このシデの木、金子さんと一緒に探しに行ったなぁ・・・ 大きな棟木を支えるのに頑張ってるねっ・・・)
温かいお茶をご馳走になって
お施主様とこうしてお話できるのも逆にとらえればこの木々たちが動くお蔭かなぁ・・なんて思ったり。。。
楽しいひとときでした。

この度、金子勉さんが設計されたこの『岩室の家』が
NPO木の建築フォラムが主催する 名誉ある、第8回木の建築賞/ 「木の住宅賞」
をいただいた事を聞きました。
ここに携わらさせていただいた職人の皆さんたいへん喜んでおります。
おめでとうございます。ありがとうございました。
更に、金子さんの他に
上越の大橋建築設計工房:大橋 秀三さんの作品、
活動の部門では新潟市内の重川材木店さんが受賞され
新潟からなんと3つの受賞がありました。
普段、木を扱う者(材木屋)のスタンスで仕事をさせていただいておりますが、
新潟の建築業者の皆さん、本当にあれこれと、切磋琢磨、一生懸命に
建築に向き合っていらっしゃる所が多いなぁ・・と日々感じております。

◆ NPO木の建築フォラム
◆ 第8回 木の建築賞 最終選考結果
◆ KANEKO ARCHITECT&ASSOCIATES. / 岩室の家

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