MUKU-DATA  北方文化博物館 大広間の縁側の床板 欅材


県外の建築関係の方へ新潟をご案内する際に沢海の伊藤様(北方文化初物館)へ
行ってきた。
ここは何度も見学させていただいているが、毎回新たな発見がある。
今回は大広間の縁側の欅の床。
巾広で吸付き桟を入れて一枚一枚敷き込んであるかと思われるが
ん? この特徴的な模様の部分を敢えてここでブックマッチで張ってある。
板目の通った木目の縁側が続く中で書院脇付近のここだけ、急に木目に違和感。。
バタバタと考えなしに工事を進めていた訳ではあるまいし、偶然という事はないのかと思う。
書院脇で急に丸い木目をブックに使い◎◎ シミュラクラ現象で顔に見えてくる。
これより先は行っちゃいけない場所と結界の意味があったのか・・?
上座の縁側に配して梟に見立て外から幸福を呼び込もうとした?

いづれにしても昔の建物を見ていると
木の模様に意味を持たせ配置している造作、意匠を目にすることがある。
棟梁がデザイン、意匠を兼ねて木の使い方、見せ方を考えたからこそ成せる見せ方だと感じる。
現代も少しはそういった木目の使い方で意味やシャレを持たせながら
造作していただくともっと面白くなるんだろうに・・と思う。








長尺材が手当てできなかったのか?意匠か?
張り方で見え方は面白くなる。松の床のように見える流れた大きな節も模様として面白い






大広間に接する欅の玄関式台部分
両端斜めに入れられた一部部材はきっと両端の木口の中心の板目から割れが入り
それを隠す為に意匠を兼ねてこうした入れ方をしたと思われる。
建築時に既に割れていてこう施工したのか?
施工後数年を得て割れが生じてこうしたのかまでは分からないが
意匠を兼ねてのこの使い方、補修の仕方は、
やりますねぇ!棟梁!もっと教えてくださいっていう気持ちになる。
材に関してこうした使い方や計らいのできる大工さんが過去作った木造建築は
木の使い方を学ぶ上でとても勉強になっている。




今回の新たな気づき謎は ◎🦉◎