■ MUKU-DATA  柿スポルテッド  

2年ほど前だったかとは思うが
柿の木を伐ったので製材して欲しいと持ち込まれ
少々興奮気味だったように見受けられたが残念ながら黒が殆どない白い柿
これ、挽いても黒、殆ど出ませんよと説明させていただき
だったら好きなようにお任せしますと言われ、、
んじゃ暫く放置してスポルテッドが出る頃に製材しましょうかねぇ・・
という話になっていた丸太を昨日製材した。

白い木にはスポルテッドの縞模様が映える。
栃、楓、榎、そして柿など
どれも白いキャンパスの上を菌類たちが自由奔放に線を引いてくれる。
自然に任せて描かれた模様のはずなんだけど
どこか理路整然とした自然界のルールみたいなものを感じたりする。
きっとこの線には何か自然界共通の法則みたいなものがあるのかもしれない。

この柿もう一年、寝かせた方が線はもっと良く出てきたのかもしれない。
でもこの時点で既に一部は蒸けて柔らかくなっている箇所もあるので
スポルテッドの熟成加減は難しい。。

本来、柿であれば黒い模様の入った黒柿であれば良いんだろうけど
この板は本当の黒はごく僅かでスポルテッド模様がそれを補う形で
模様が作られている。
白柿のスポルテッド・・・ 
これはこれでありかな・・と思う。