MUKU-DATA  8mベリ、12mボセ、7.5mアパ その他

第三倉庫、、というか、
建築部事務所のある新潟市江南区花ノ牧の事務所兼倉庫には
若干、長尺巾広の一枚板を保管している。
もう15年ほど経過した材もある。
その間なかなか長尺のご要望がなく、少しづつテーブルサイズにカットして
使ってきた。
巾広の一枚板の3m、2m、1.6mのテーブル材となるものは
元々はこのように長い材が多い。
特に直材が多いアフリカ材はコンテナで12mのまま海を渡り入港して
港の近くの大きな製材所でそのままの長さで製材される事も多い。
どの時点でカットされるかは、
製材時、製材後の保管時、出材時と各々が適時判断して
必要長さにカットされている。

長さを切るのが勿体ない、心惜しいと思われるかもしれないが
巾広の一枚板はどこかの段階でカットされている。
切り落として勿体ないのは巾の部分(奥行き)
巾は成長の証、巾400mm必要な板を 900mm巾から2枚取るのは
共木で製作する必要がある(木目、色、など)以外は勿体ない気もするし
コストも高く付くことが多い。
400mm巾より600mm、900mmと巾広になるほど㎥単価が上がるのが
一般的かと思う。

酒好き、音好き、Bar好き、、
新潟の街にも一枚板のカウンターが少しでも広まればと長尺をストックしていたが
これがなかなか使っていただけなかった。
昨年、このストック材の半分位は
テーブル材で1.8m~2.2m位にカットしようと考えていたが
時間がなく手付かずだった。

一昨日、どうした訳か3件の長尺カウンターの問合せが同時にきた。
現場は、東京、新潟下越、新潟中越方面
同じ現場かと思ったがどれも違っていてどれもお店の長尺カウンターだった。
普段、なかなか直ぐに出せないのでタイミングがバッチリで
同じタイミングで見ていただく事ができて良かった。

もしかして、また木がお客さんを呼んでくれたのか?
伐らないでこの長さで使ってくれっていうメッセージだったのか?

皆さんは長尺の一枚板カウンターのあるお店へ行ったことがありますか?
木に肘が触れ、手が触れ、出されたグラスを木が吸付くように受け取ってくれる。
カウンターの端から端まで一枚の板で知らないお客様と繋がっていて
それぞれに深い人生のドラマが垣間見えたりして
何だか止り木に休んでいるかのような良い風景なのです。